世界のあちこちに住み、出張取材も多い朝⽇新聞の特派員が、おすすめの旅行先を写真でご紹介します。今回はロシアのカムチャッカ半島と、ノルウェー領のスピッツベルゲン島から。行くのはちょっと、いやだいぶ大変な場所ではありますが、間違いなく穴場。日本の人はおそらくほとんど行ったことがないであろう、「エクストリーム観光」はいかがでしょうか。(朝日新聞国際報道部)
目の前に野生のクマ、柵なし
今回は2カ所をご案内しますが、いずれもロシア・ウラジオストク支局長の中川仁樹記者がお伝えします。まずはロシアから。

カムチャツカはロシアの中でも雄大な自然で知られていますが、その中でもクリル湖は特別なエリア。ここでは柵やオリも使わず、野生のクマを5メートルほどの距離からゆっくりと観察できる珍しい地域だからです」

すぐ近くでクマが食べるので、サケの骨をかみ砕く、ごりごりという音も聞こえてきます」

クマは思いのほか俊足
クマはオスは体重が500キロにもなる巨体ですが、100メートルを6秒で走る俊足でもあります。木にも登れるので、襲われたら逃げ切るのは不可能です」

その後、レンジャーの体制を見直し、その後は大きな事故はないそうです。最近はキャンプ場も整備され、電気柵越しに見ることもできるようになりました」

問題はアクセスの悪さ

その場合は、大型トラックに客室を乗せたようなロシア製の四駆バスの『ウラル』を使います」

トイレはないので『男性は右、女性は左』となるので、これが苦手な人には厳しいかもしれません」


北極圏に残る「ソ連の街」
続いてはノルウェー領のスピッツベルゲン島からです。




ほかの労働者も旧ソ連圏の出身です。旧ソ連の町並みが残り、店の価格はロシアの通貨ルーブルで表示。労働者は特別なカードを使えば、ロシアにある銀行口座から引き落とされます。
炭坑ツアーも含め、いまも残る『ソ連の体験』も観光の目玉の一つです」

問題はやっぱりアクセスの悪さ
ソ連時代、バレンツブルグやピラミッドは実質的に閉鎖された街でしたが、いまはノルウェー側と交流もあります。ノルウェー側の街ロングイヤービーンはより多くの観光客が訪れています」

いきなり時速50キロで走り、長いときには12時間も走ります。バイク経験のない女性はよく転んでいました」

それでも最後まで運転する以外に逃げ道はありませんので、かなり根性も必要です」

どちらも手つかずの自然が美しい! ただし、トランク一つでふらっと、というわけにはいかなさそうです。
とは言え旅行者はいるということなので、ふつうの旅に飽きてしまったという方にはいいかもしれません。くれぐれもお気を付けて。
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