連載
#5 キャラクターの世界
井ノ原快彦さん「すみっこにいていい」 大人に刺さる子どもへの言葉
人気が人気を呼んでいる「映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」。ナレーションを担当したV6の井ノ原快彦さんに話を聞きました。今回、井ノ原さんがインタビューで子どもたちに語った内容が、大人の私たちも共感できます。小さいころに聞きたかったその内容を紹介します。
連載
#5 キャラクターの世界
人気が人気を呼んでいる「映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」。ナレーションを担当したV6の井ノ原快彦さんに話を聞きました。今回、井ノ原さんがインタビューで子どもたちに語った内容が、大人の私たちも共感できます。小さいころに聞きたかったその内容を紹介します。
人気が人気を呼んでいる「映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」。どことなく雰囲気が似ているV6の井ノ原快彦さんと本上まなみさんが、映画のナレーションを担当しました。映画は年齢を問わずに愛される存在に育ちましたが、ファンの多くを占めるのは子どもたち。今回、井ノ原さんがインタビューで子どもたちに語った内容が、大人の私たちも共感できます。小さいころに聞きたかったその内容を紹介します。(朝日小学生新聞・小勝千尋)
アニメーション映画のナレーションは初挑戦。「楽しかった」と振り返ります。「ナレーションなので、世界観を壊さないように気をつけました」
好きなキャラクターは「とんかつ」。油っぽくて残されてしまった、とんかつのはしっこです。「たしかに子どもの時に残していたな、かわいそうなことをしたなと思ったら、急にかわいく思えてきたんです」
「すみっコぐらし」が人気を集める理由について「丸くてかわいいからかな。手も短くてすぐ転がっちゃいそうだし、背中がかゆくても、かけなさそうだし」と分析。「仲間と信頼関係がないと生きていけないか弱さと、懸命に助け合って生きているところも素敵だと思います。だから共感を呼ぶのかな」
映画の中では、誰もが知っている昔話やおとぎ話の登場人物をすみっコたちが演じています。「みんなが知っている話とはちょっと違うんです。発想の転換というか。よく知っている話を見つめ直すきっかけにもなるかもしれない」
自身が小学生の頃は、キャラクターを考えて、粘土などで作るのに夢中になったそうです。
頭がひび割れた、しずく形のオリジナルキャラ「ベビーちゃん」を家でたくさん作り、みんなにあげようと思ってランドセルに入れて登校しましたが……。
「ランドセルがちゃんと閉まってなくて、あいさつする時にバラバラバラッて落ちちゃって。でもみんな『すげーじゃん!ちょうだい!』って言ってくれてうれしかったなあ」
みんなを驚かせるのが大好きな子どもだったといいます。中学生の時には、朝7時に登校して、教室のロッカーをペンキで塗りかえたり、壊れたカーテンレールを1日で直したりもしました。
実は、自分以外にしゃべる人がいるなら、すみっこにいたいタイプ。雑魚寝だったら絶対、はしっこです。
すみっこからなかなか出て行けない小学生に向けては「そこがいいなら、そこにいていいと思うよ」とメッセージを送ります。
「どんどんグローバルな考え方や教育が広まって、すみっこがマイナスにとらえられがちだけど、苦手な子は無理しなくてもいいと思う」
小学生の時、学校では全然しゃべらない友達が、家ですごく面白い漫画を書いていたことがあったそうです。大人になり、学校で収録した番組では、教室のすみっこにいる子の考えが興味深かったこともありました。「中心にいない子が、すごいこともある。人間っておもしろいなあって感じますね」
「だから、すみっこにいる子には声をかけてみてほしいな」と話す。「きっと何か、理由があるから」
<いのはら・よしひこ>
1976年5月17日生まれ、東京都出身。V6のメンバーとして95年にCDデビュー。司会として「出没!アド街ック天国」、俳優として「特捜9」などに出演。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ
大ひっと上映中!
配給:アスミック・エース
(c)2019日本すみっコぐらし協会映画部
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1/36枚