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連載

#6 プレ親の質問箱

#さっき妊娠わかった 妊婦は魚の水銀に注意だけど…食べ方のコツ

読者の方から「妊娠中に注意するべき食べ物」について取材リクエストを頂きました。※画像は厚生労働省『お魚について知っておいてほしいこと』より
読者の方から「妊娠中に注意するべき食べ物」について取材リクエストを頂きました。※画像は厚生労働省『お魚について知っておいてほしいこと』より 出典: 厚生労働省『お魚について知っておいてほしいこと』

目次

取材リクエスト内容

初めての妊娠が判明しました。まだ母子手帳をもらう前なのですが、妊婦は気をつけた方がいい食べ物があると聞きました。何に気をつければいいのか、教えてほしいです。 sakura

記者がお答えします!

「妊婦さんが気をつけた方がいい食べ物はありますか?」という取材リクエストを頂きました。実は妊婦さんには注意が必要な食べ物が複数あります。今回は前回に続き、魚の食べ方について回答します。(朝日新聞デジタル機動報道部・朽木誠一郎)

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【連載】プレ親の質問箱 #さっき妊娠わかった

初めて経験する妊娠・出産。わからないことばかりでネットを検索すると、そこにはやたらと恐怖心を煽ったり、ホントかウソかわからなかったりする情報が––そんな“プレ親”のみなさんから頂いた取材リクエストに、専門家や専門機関を取材して回答します。

食物連鎖上位の魚に注意

良質なたんぱく質などが含まれ、体に良いとされる魚。妊婦さんが健康的な生活を営む上でも重要な食材です。一方で、魚には自然界に存在する水銀が含まれる場合があり、その量は種類により異なります。水銀は生まれる前の赤ちゃんに悪い影響を与えるおそれがあるため、食べ方には注意が必要です。

厚生労働省を取材しました。同省は啓発パンフレットなどで妊婦の魚の食べ方についての情報発信をしています。注意喚起するのは「魚の種類と量」です。

まず、「特には注意が必要でない魚」には次のようなものがあります。

【特には注意が必要でない魚①】
・アジ
・イワシ
・サバ
・サンマ
・タイ
・サケ
・ブリ
・カツオ

種類によるのはマグロです。マグロの中でも、特には注意が必要でない魚があるからです。

このうち、厚労省はキハダ、ビンナガ(ビンチョウ)、メジマグロを、特には注意が必要でない魚としています。また、ツナ缶も問題ないとします。

【特には注意が必要でない魚②】
・キハダ
・ビンナガ(ビンチョウ)
・メジマグロ
・ツナ缶

一方で、ミナミマグロ(インドマグロ)、クロマグロ(本マグロ)、メバチ(メバチマグロ)には注意が必要な量の水銀が含まれます。

他にキダイやマカジキ、ユメカサゴ、クロムツ、キンメダイ、メカジキ、エッチュウバイガイなども同様です。水銀は食物連鎖により、上位の魚に蓄積され、その量が増していくため、その魚を捕食するクジラやイルカ、サメにも、食用にする場合は注意が必要です。

【注意が必要な魚など】
・ミナミマグロ(インドマグロ)
・クロマグロ(本マグロ)
・メバチ(メバチマグロ)
・キダイ
・マカジキ
・ユメカサゴ
・クロムツ
・キンメダイ
・メカジキ
・エッチュウバイガイ
・クジラ
・イルカ
・サメ

組み合わせを知っておく

注意が必要な魚も、全く食べられないわけではありません。以下、厚労省の推奨を説明します。まず、赤ちゃんに影響を与えないと考えられる水銀の量を1単位と定義し、食べる魚に含まれていてもいい量の目安を「1週間に1単位まで」とします。

日本人が1食に食べる魚の量は、刺身でも切身でも1人前はおよそ80gとされます。この80gの魚を食べたときに、注意が必要な魚に含まれる水銀の量は、前述の単位を使うとそれぞれ以下のようになります。

【注意が必要な魚など(1人前あたりの単位)】
・ミナミマグロ(インドマグロ)=0.5単位
・クロマグロ(本マグロ)=1単位
・メバチ(メバチマグロ)=1単位
・キダイ=0.5単位
・マカジキ=0.5単位
・ユメカサゴ=0.5単位
・クロムツ=0.5単位
・キンメダイ=1単位
・メカジキ=1単位
・エッチュウバイガイ=1単位

つまり、例えば1人前のキンメダイの煮つけ(1単位)を食べたら、その週は他の注意が必要な魚は食べない方がいい、ということです。逆に、キンメダイの煮つけを1人前の半分(0.5単位)にすれば、同じ週に1人前のミナミマグロ(インドマグロ)の刺身(0.5単位)を食べることもできます。

また、ある週に上記の目安を超えて食べすぎた場合は、翌週に食べる量を控えて調整してほしいということです。

妊婦さんはこのように、魚を食べる場合は、組み合わせに注意しながら食べることが推奨されています。

ちなみに、食用にされるものでは1人前でイシイルカが0.5単位、ツチクジラとマッコウクジラが1単位、コビレゴンドウが2単位、バンドウイルカが8単位と、食物連鎖により水銀の蓄積量が増えていくことがわかります。

妊娠に気づくのが遅れても

厚労省の担当者に話を聞きました。パンフレットを作るなどして呼びかけをする理由は、日本は食文化として水産物を積極的に食べる一方、近年、水産物の低濃度の水銀汚染の国際的な調査結果が出たことで、影響を受けやすい赤ちゃん、ひいては妊婦への注意喚起が必要になったため、ということでした。

なお、厚労省は、赤ちゃんへの影響が考えられるのは「上記の目安よりもとても多く食べ続けていた場合」としています。そうでなければ赤ちゃんへの影響は考えにくいため、上記の目安に沿っていれば気にしすぎなくて大丈夫ということです。

赤ちゃんへの影響として、具体的には例えば「生まれてから、音を聞いたときの反応が1/1000秒以下のレベルで遅れる可能性があること」を挙げています。

成人が普段の食事で体の中に取り込んでいる水銀の量は、健康に影響を与えないと考えられる最大量の57%とされます。この水銀は、徐々に体の外に排出され、平均的な食生活を続けている限りは、溜まっていくことはありません。

ただし、生まれる前の赤ちゃんは、母親を介して取り込んだ水銀を外に排出できません。そのために、母親が摂取しないように気をつける、ということです。ここで、もし妊娠に気づくのが遅れた場合でも、同省は「気づいたときから注意することで対応できる」としています。

その理由は、赤ちゃんは胎盤を通して水銀を取り込むから。胎盤は一般的に妊娠4カ月でできるため、胎盤ができる時期には、それ以前に母親の体の中に取り込まれた水銀の量は減少していると考えられるということでした。

連載「プレ親の質問箱」ではプレ親のみなさんからの取材リクエストを募集しています。妊娠中の困りごとについて、下記フォームよりご連絡ください。>

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