では、いつまでお酒をガマンすればいいのでしょうか。出産後はもちろん、母親の摂取したアルコールが体内で赤ちゃんに移行することはありません。そのため、出産後はまたお酒が飲めるようになります。
ただし、注意するべきポイントもあります。それが授乳です。アルコールは母乳にも出やすく、赤ちゃんはアルコールの分解が遅いので、同様に赤ちゃんに影響を与えることがあるためです。また、飲酒はプロラクチンを抑制するなど、授乳のパフォーマンス(分泌量や授乳期間など)を低下させることも知られています。
日本産科婦人科学会は『産婦人科診療ガイドライン産科編2020』に、「海外の勧告では母乳のメリットが人工乳に比し大きいため、飲酒したからといって授乳を忌避する必要はないとしているが、授乳までには飲酒後2時間以上あけることを推奨している」と記載しています。
何かとストレスの溜まる育児。太田さんも「こうした注意点を念頭に、お母さんが息抜きのためにたまにお酒を飲むことがあってもいいかもしれません」と話しました。
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