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#withyou 本気で届けたいから withnewsスタッフブログ

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先日発表された2020年の児童生徒の自殺者数の増加に、正直狼狽しました。
児童生徒の自殺、最多の479人 昨年、休校明けに突出:朝日新聞デジタル⦆

withnewsでは2018年から、生きづらさを抱えている10代に向けて、相談先を届けるための企画「#withyou」を続けてきました。

記事の内容は様々で、著名人の10代の頃の悩みを聞いたり、10代からの悩みに専門家に答えていただいてみたりーー。企画に賛同してくれる記者と一緒にやってきました。そして全ての記事の最後には必ず相談先のリンクを貼って配信しました。

冒頭に書いた「狼狽した」というのは、10代の子どもたちが日々抱えるやるせない思いや、支援者の方々の思いなどを取材してきた身として、数字が突きつける事実に脱力したという感覚です。

4年目に突入したこの企画ですが、最近、取材したり記事を書いたりする時に意識する視点が少し変わってきています。それは、「そこにある生きづらさをそのまま伝える」ということです。

中でも力を入れているのは、昨年8月からイラストレーターのしろやぎ秋吾さんと一緒に続けている「10代の話」という実体験の漫画企画です。
連載ページ:#withyou~10代の話~

SNSで「10代の頃に悩んだ経験」を募り、そのエピソードをしろやぎさんが漫画化。さらに私が本人に取材をして、本人による経験談より一歩踏み込んで気持ちを聞くというものです。寄せられたエピソードは100を超えました。
出典:突然の無視…「誰も僕を見ない」 小学6年生のいじめ、止めたのは
この企画に登場するのは、著名人でも、相談現場のプロでもありません。現役の高校生や大学生、かつての思いを語ってくれる大人たちです。

「取材を受けるのは初めてです」という方がほとんどですし、誤解を恐れずに言うなら「特別な経験」ではない場合もあります。

ですが、取材していて「その感覚、わかる」と、大きくうなづくことばかりです。とにかく等身大。

もちろん、著名人のメッセージが持つ力は絶大だし、当事者としての思いも描けてきたはずです。それらを伝え続けることにも間違いなく価値はありますが、「普通の声」を届ける今回の企画にも手応えを感じています。
 
出典:「否定されたほうがよかった」大学受験の後悔 言い返せなかった言葉

かつて、読者の方々からいただいた意見の中に、「著名人の辛かった話を聞いても『どうせいまは成功している人の話』だと思ってしまう」とか、『(自殺者数が増えると言われている新学期前の)8月だけしか取り上げない』」といった声がありました。
もちろん、『励まされた』とか、『気持ちが楽になった』という声もありましたし、割合で言ったら、むしろ後者の声の方が多かったと思います。

ですが、私の中で、より大きな声として聞こえたのは、前者でした。

そこから「寄り添う」ということ、そしてそれらを「続ける」ということを常に意識するようになりました。

つらい気持ちを抱えた10代が記事をクリックし、その記事を読み、そして末尾にある相談先に関心を持ってもらえるために、本当に効果のある記事とはなんなのか。
いまの私の答えは、前述した「そこにある生きづらさをそのまま伝える」でした。

わかる。
私もいまこんな気持ち。
そうそう、モヤモヤしてる。
あ、このモヤモヤ、吐き出せる場所、あるんだーー。

そんな風に読んでもらえたらうれしいです。
もちろん、記事をどう捉えるかは読者次第なので、本当にそのような気持ちになってもらうことができているかどうかはわかりません。

だからこそ、試行錯誤しながら、10代が日々感じている少しずつの生きづらさを軽くするために、企画を続けていきたいと思っています。

それが自ら命を絶とうとする子どもたちをなくすための、水脈のような存在になってほしい、そう願っています。

モヤモヤ、話してみたくなったら

チャイルドライン
18歳以下の相談窓口。電話やチャットで相談できます。サイト内では、誰にも見られないように「つぶやく」こともできます。
Mex(ミークス)
10代のための相談窓口まとめサイト。なやみに関する記事や動画も見れます。
TEENS POST(ティーンズポスト)
 手紙やメールで相談できます。対象は13〜19歳。

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