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#5 ラグビーW杯の楽しみ方

ラグビー日本代表、外国出身選手が多いのは…… 英国発の独自ルール

2015年の前回大会の日本代表は31人中10人が外国出身だった
2015年の前回大会の日本代表は31人中10人が外国出身だった 出典: ロイター

目次

 神戸製鋼の日本選手権7連覇を支えたラガーマンで、今は日本ラグビー協会広報部長の藪木宏之さんに、9月開幕のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の楽しみ方を教えていただくインタビュー。今回は、ラグビーの代表資格についてです。前回2015年イングランド大会は31人中10人が外国出身だった日本代表。現在もニュージーランドやトンガなど、様々な国にルーツを持つ選手が集まっています。サッカーなどとは異なる、ラグビー代表の独自ルールを聞きました。(聞き手・朝日新聞記者、志村亮)

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藪木宏之(やぶき・ひろゆき) 1966年山口県生まれ。明治大学をへて88年に神戸製鋼ラグビー部に入る。神戸製鋼が89年~95年に日本選手権7連覇を果たしたころの主力メンバーとして活躍、98年に引退。企業人としては広報畑を歩み、2016年4月に日本ラグビーフットボール協会へ出向。現在、同協会の広報部部長。
藪木宏之(やぶき・ひろゆき) 1966年山口県生まれ。明治大学をへて88年に神戸製鋼ラグビー部に入る。神戸製鋼が89年~95年に日本選手権7連覇を果たしたころの主力メンバーとして活躍、98年に引退。企業人としては広報畑を歩み、2016年4月に日本ラグビーフットボール協会へ出向。現在、同協会の広報部部長。

国籍ではなく「3年ルール」

 

志村

現在のラグビー日本代表には結構、外国人選手がいるじゃないですか。どういうルールになっているのですか。

 

藪木

外国人選手でも
その国に3年以上住み続ければ、
代表になれます。

 

 

え! 国籍は関係ないんですか。

 

 

関係ないです。

代表になるのに、その国のパスポートはいらないんです。
ラグビーの代表資格には、(1)その国・地域生まれ(2)両親か祖父母の1人がその国・地域生まれ(3)36カ月以上、継続してその国・地域に居住――の3要件があり、どれか一つを満たせばいい。
8月末に発表されたW杯日本代表候補47人を、主に育った地域別に分けると、日本29、ニュージーランド6、南アフリカ4、トンガ4、豪州2、フィジー1、韓国1。七つの国にルーツを持つ集団となっていた。
2018年9月20日朝日新聞朝刊:ぶつかり合う、最高峰の力と技 ラグビー日本W杯まで1年、五郎丸歩に聞く

英国発祥と関係

 

 

なんでそんなルールなんでしょうか。

 

 

ラグビーが英国発祥のスポーツで、英国人がどこの国に行っても代表になれるようなルールにしたからです。

 

 

どういうことですか。

 

 

英国人がかつて統治していた国々に移住し、ラグビー教えるじゃないですか。プレーもしますよね。その国の代表選手になれるよう、そういうルールにしたんです。
練習中に全員で映像を確認するラグビー日本代表の選手ら。様々な国出身の選手で構成されているのが特徴だ=2018年5月
練習中に全員で映像を確認するラグビー日本代表の選手ら。様々な国出身の選手で構成されているのが特徴だ=2018年5月 出典: 朝日新聞

過去にはNZ代表→日本代表も

 

 

うーん。わかりやすいといえばわかりやすいですが……。

 

 

ただし、ある国の代表になると、もう他の国では代表にはなれません。昔はできたんですけどね。

 

 

え、昔はできたんですか。

 

 

99年大会の日本代表には、95年大会でニュージーランド代表だった選手がいましたよ。

 

 

まさか、日本が17対145で敗れた「ブルームフォンテーンの悪夢」のときの相手?

 

 

はい。

 

 

なんという選手ですか。

 

 

いま日本代表のヘッドコーチを務めるジェイミー・ジョセフさんです。

95年大会でニュージーランド代表でしたが、その後日本の社会人リーグでプレーし、99年大会には日本代表として出場しました。
現在、日本代表ヘッドコーチのジェイミー・ジョセフさん
現在、日本代表ヘッドコーチのジェイミー・ジョセフさん 出典: 朝日新聞

海外も外国人選手

 

 

なんか、すごい話ですね。

 

 

まあ、それでも勝てなかったということにもなるんですが。

ただ、99年大会の後はさすがにだめになりました。

 

 

それが増えるともう、わけがわからなくなりそうですもんね。

では、いま日本代表の外国人選手はもう自分の国に戻っても代表にはなれないんですね。

 

 

そうです。ただ、日本だけが特別ではなく、ニュージーランドやオーストラリアにも、ルーツはフィジー(同8位)やトンガ(同14位)であろう選手たちがいます。

前回大会の時、五郎丸歩選手が「国籍は違うが日本を背負っている。これがラグビーだ」とツイッターで発信し、話題になりました。いまの選手も同じ気持ちでプレーしていますので、熱い応援をいただければうれしいですね。
同じフットボールでも、サッカーは国籍主義を採用。今年のW杯ロシア大会の23人は全員日本出身だった。その違いから、「ラグビー代表にはなぜ外国出身が多いのか」という疑問がついて回る。躍進した前回のW杯は31人中10人が外国出身。五郎丸歩(ヤマハ発動機)が大会中に「(彼らは)国籍は違うが日本を背負っている。これがラグビーだ」とツイッターで発信し、話題になった。
2018年9月20日朝日新聞朝刊:ぶつかり合う、最高峰の力と技 ラグビー日本W杯まで1年、五郎丸歩に聞く

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