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大橋マキさん「子どもたちと一緒に面白がる」 ネットも使い方次第

元フジテレビアナウンサーで現在はアロマセラピストの大橋マキさん=本人提供
元フジテレビアナウンサーで現在はアロマセラピストの大橋マキさん=本人提供

目次

思春期の子育てで多くの親たちが悩むのが、子どもとスマホ・SNSとの向き合い方です。15歳の長女と11歳の長男を育てる、元フジテレビアナウンサーの大橋マキさんは「世界を広げてくれるツールにもなる」と前向きにとらえているそうです。子どもたちがどんな風にデジタルツールを活用しているのか、それを母親としてどう受け止めているのか――。話を聞きました。(ライター・小野ヒデコ)

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大橋マキ(おおはし・まき): アロマセラピスト。神奈川県鎌倉市出身。フジテレビのアナウンサーとして活動し、2001年に退職。その後、イギリスへ留学し、植物療法を学ぶ。現在、在住の神奈川・葉山にて世代を超えた交流の場をつくる「一般社団法人はっぷ」の代表理事を務める。アロマ空間の演出や、精油の地産地消の仕組みづくりなど多岐にわたるプロジェクトに取り組んでいる。

子どものスマホ「使い過ぎでは」

大橋さんが長女にスマートフォンを持たせたのは、長女が中学1年の時でした。クラスのLINEグループができたり、部活のやり取りで便利だったりする中で、必要だと考えたそうです。

当初は「使い過ぎでは」と思うこともあり、使用制限をかけることもありました。

今では、スマホを使わない時はリビングに置いたり、翌朝の起床が早い時には寝室に持ち込まなかったりと、長女なりに工夫をしているそう。それでも、“スマホばっかりしている日”はあるといいます。

「娘を見ていると、友達とのやり取りの中で『絵文字1つ入れるか入れないか』にも相当気を遣っているのがわかります。以前、娘の写真が友達内で許可なく共有された時、相手に悪気はなくても戸惑いを覚えたことを教えてくれました。写真を撮ったり、送りあったりするマナーは気を付けようねと親子で話しています」

大橋マキさんと以前乗っていた愛車の日産「ラシーン」=本人提供
大橋マキさんと以前乗っていた愛車の日産「ラシーン」=本人提供

子どもたちを乗せて車を運転する機会が多い大橋さんは、車内で音楽をかけるそう。

「私が使用しているiTunes(音楽アプリ)には、子どもたちが聴いた曲が勝手に入っているのですが、新しい音楽ジャンルやその歴史を知ることがシンプルに面白いです。そんな音楽を通して会話が広がっています」

「ゲーム持ってないのはうちくらい!」

小学校6年生の長男は、ダンボールを使った模型などの創作に没頭しているそうです。

休日は、起床後にパジャマのまま工作を始めて、日が暮れるまで作り続けていることも。それらの作り方は、YouTubeから学んでいます。

大橋マキさんの長男が作った紙製のペン(左)は、本物と見分けがつかない出来栄え=本人提供
大橋マキさんの長男が作った紙製のペン(左)は、本物と見分けがつかない出来栄え=本人提供

創作にはまり出した発端は、2年ほど前。大橋さんは「“ゲーム騒動”の一件」と振り返ります。

長男の周りでニンテンドースイッチが流行り出し、ほしがって「持ってないのはうちくらいだよ!」と訴えたことがありました。

大橋さんも夫もゲームをしないこと、ゲームは高価で買えないと繰り返し説得をしていたところ、ある日、長男は泣き出してしまったといいます。

「あまりにさめざめと泣くので買ってあげようかと思ったのですが、グッとこらえました。そこで、当時流行っていた『フォートナイト』というシューティングゲームに似ている大人向けの『サバゲー』(サバイバルゲーム)を見学してみることに。そうしたら、息子がゲームで使われているモデルガンに興味を持つようになったんです」

動画は世界を広げてくれる面も

そこから、長男の“創作熱”に火がつき、自分が興味を持って作りたいと思ったものを次々と作り始めていきました。今では、ほしいものがあったら、「買いに行こう」ではなく、「作った方が面白い」という発想をするそうです。

「息子の没入感がすごくて、それくらい夢中になれるものとの出会いは貴重だと思っています」

大橋マキさんの長男がダンボールで作成したモデルガン。弾は安全性に配慮し、水分を含むと固まる「猫砂」を使用=本人提供
大橋マキさんの長男がダンボールで作成したモデルガン。弾は安全性に配慮し、水分を含むと固まる「猫砂」を使用=本人提供

ピアノを6年ほど習っている長男は、YouTubeで見つけたピアノの連弾に刺激を受け、初チャレンジ。仲間と音を合わせる楽しさを知ったといいます。

大橋さんは「でも、息子は譜面がいまだに読めなくて。先生が弾く手の動きと、自分の耳を頼りに覚えて弾いているんです」と話します。

「創作もピアノも、原点は『これを作りたい』『これが弾けるようになりたい』という熱意。YouTubeは世界を広げてくれるツールでもあるので、ありがたい存在です。子どもたちから見せてもらう景色が本当に面白くて、私もいっしょに面白がっています」

子どもたちに「何でも言ってね」

そんな長男も、最近はときどき口答えをするようになり、「反抗期の入りかも」と思い始めている大橋さん。

「甘えたい気持ちと、プライドのはざまで葛藤している面があると感じています。本人が誇らしい気持ちでやっている創作やピアノは、親からしたら『かなり遠回りしている』と感じることもありますが、それらの過程も含めて、尊重したいと思っています」

ピアノを弾く大橋マキさんの長男=本人提供
ピアノを弾く大橋マキさんの長男=本人提供

そして思春期まっただ中の長女とは、日常生活におけるグチや心配事を言われる“サンドバック”役になることもあるといいます。

ひたすら聞き役に徹して、最後には「ママに当たってごめん」と言われることも。

一方で、興味のあることからネガティブなことまで何でも打ち明けてくれることには、安心感もあるといいます。

大橋さんは昔から、子どもたちに「何でも言ってね」と意識して伝えてきたそうです。

「子どもたちには『大変だと感じていることが、実はたいしたことではないこともあるし、誰かに言ってみると何とかなることもあるから、抱え込まないようにね』と伝えています。様々な気持ちがあふれる出ることがある年頃なので、それを受け取めてあげられる場所に、私がなれたらいいなと思っています」

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