連載
#275 #小山コータローの4コマ劇場
いざ昆虫採集! 「ヒェー」 喜ばせるための〝仕込み〟に思わぬ展開
ちょっと怖い

虫といえば、実家がかなり田舎にあり林に囲まれているのでかなり虫が多い家でしたね。
基本的にデカいんですよ。
でっかい蟻、でっかいムカデ、でっかいクモ、でっかいコオロギ、でっかいゴキブリ、小さい母。
母は小さいんです。田舎の虫はデカいのに田舎の母は小さい…逆だったらいいのに…
とにかく、この虫が嫌で嫌で仕方がなかったですね。風呂場にでっかいムカデいたりするんですよ。風呂の温度確かめるときの足のつま先をちょっとつける動作をするときムカデだったらどの足からいくかこれかなり迷いますよ。
で、シャワーを熱くして排水溝の方に向かってムカデにシャーッとかけると、大体こっちに向かってくるんですよね。人間だったら逃げるじゃないですかシャワーをかけられたら。
でもムカデって、マリリンモンローくらい身体をくねらせて向かってくるんです。というか今思えばなんか虫って、基本的にこっちに向かってきますよね。クモでも、家の壁とか天井にいるやつをたたき落とそうとすると地面に落ちてから僕に向かって走ってくるんです。なんでなんですか?
しかしここで僕は気づいたのです。
「僕もクモの巣に向かって走っていることがよくある」
ということです。顔から自宅に突っ込んでくる僕をみて、彼らもまた僕の家で僕に向かって突っ込んでくるという訳なんです。因果応報でした。
これからは家の中でマリリンモンローをみたら、身体をくねらせて立ち向かっていこうと思います。
<こやま・こーたろー>
漫画家。「違和感」を作風とし、漫画家のSNS「コミチ」やXで毎日4コマ漫画を発信中。前後関係を無視したセリフや、突拍子もない理不尽な展開が得意。初の書籍『デリシャス・サンド・ウィッチーズ』(扶桑社)発売中。Xアカウントは@MG_kotaro。
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