連載
あたたかくなると気が緩む「麺が逃れられないのに…」4コマで妄想旅
「これはウマいですね」じゃないよ!

小山コータローの妄想旅行記「北スモールアイランド編」

暖かい季節になってきましたね。暖かくなると、人類みな気が緩みがちではありませんか? 麺類だって温めると柔らかくなるじゃないですか。麺類が逃れられないのに、人類が逃れられるわけがないんです。
今までの人類の歴史だってそうじゃないですか。いつだって歴史が動くときは争いがありましたよね。
じゃあ麺類の歴史はどうなんですか? 麺類の歴史が最初に動いたのは、いつなんでしょうか……想像もつきません……スープはるさめが発売されたときですか? なんか透明の麺が攻めてきたみたいな危機感があったんですか?
すいませんなんか、麺類業界に詳しくないので質問攻めにしてしまいましたね。不必要に話も麺も伸びてしまいました。
これはウマいですね。
続けて「味噌ラーメンだけに。」と言いたかったのですが、味噌ラーメンの話は一度も出ていませんので、ダメでした。
話を戻しまして、日本が暖かくなってきたら気が抜けてしまう……ならば自ら寒い国へ行けばいいんだ!という事で、今回は「北スモールアイランド」へ行ってきました。
南ビッグアイランドの姉妹国なのが有名ですね。あと、世界的に有名なロックバンド『お寒いお侍さん』のベースがこの国出身だそうです。手がかじかんで最後まで演奏したことがないあのベースです。そうです。プレスリーの衣装みたいに腕の下につららが並んでるあのベースです。
いつもは当然飛行機で海外にいきますが、北スモールランドはなんと寒すぎて飛行機が飛べないのです。(竹とんぼと似てるんですかね? 寒いとうまく飛ばせないですもんね。どう思いますか? 僕は全然似てないなと思いました。)
何で移動するかというと……ジュッ!
『潜水艦』なんです!びっくりしました?僕は『ジャジャーン』のSEを依頼したのに、ひたいに焼き印を入れるときのSEが入ってしまってびっくりしました。
つまり、気温に比べ水温のほうがはるかに暖かいので、徒歩に比べて潜水艦のほうが安全に移動ができるわけです。徒歩でいくプランは無いのですが、比較したときに差が一番出るようにトリックを使いました。
さっそく潜水艦から出てるあのギョロギョロした感じの望遠鏡で北スモールランドを確認しました。とても小さく、見逃してしまうところでしたが、無事着陸。

しかたなく首相に会いに官邸にいくことにしました。やはり観光スポットが気になるところです。次は二人の会話です。
「北スモールアイランドの一押しスポットを教えてくれませんか?」
『そうだな・・・』
「・・・・・・・」
『ああ・・・・・』
「なんか、建物とかですか?自然にできた氷のなんか、塊とかですか?」
『そういうのは・・・うん・・・そっか・・・』
「やっぱり寒いですね」
『うん・・・』
2時間粘りましたが、何もありませんでした。

僕らとそう変わりませんね。異常に寒いだけです。
【総括】
絶対に行かないでください。ちなみに北スモールアイランドにはこんなことわざがあるそうです。
「凍える日があるが、そうじゃない日は無い」
いまいちピンとこなかってので意味を聞いたところ『ずっとつらいってことじゃないかな!?』と半ギレで布団にもぐってしまいました。絶対に行かないでください。
<こやま・こーたろー>
漫画家。「違和感」を作風とし、漫画家のSNS「コミチ」やTwitterで毎日4コマ漫画を発信中。前後関係を無視したセリフや、突拍子もない理不尽な展開が得意。Twitterアカウントは@MG_kotaro。