新型コロナウイルスの流行拡大を防ぐために、全国の多くの学校が休校になりました。みなさんの多くは毎日、不自由な生活をされていることでしょう。そんな時こそハートを熱くする本の出番です。申し遅れました、わたくし埼玉県立飯能高校すみっコ図書館司書の湯川康宏と申します。いつもは図書館のすみっコでウダウダしているのですが、気が弱いので、新聞記者さんに頼まれて断れず、「すみっコ図書館の秘密」と「埼玉の高校図書館司書がおススメする本」をご紹介することになりました。しばしおつきあいください。
はたらく細胞の実際をわかりやすく
こちらのマンガ、『はたらく細胞』は、赤血球や白血球などの細胞を人に見立て、体の中に異変があるとどのようなことが起こるのか、彼らの活躍を通して描いています。
理科の先生のツボにもはまるようで、あまりにも分かりやすく、面白すぎると大人気です。おいおい、先生が『はたらく細胞だいす菌』に感染してどうする!
第1巻第3話「インフルエンザ」、第3巻 第11話「風邪症候群」、第4巻 第16話「デング熱」など感染症の話がいくつもあります。
いま話題の新型コロナウイルスはインフルエンザと比較して紹介されることが多いので、体の中でどのように感染が広がるのか知っておきましょう、といっても、ただマンガを読むだけなんだけどね。
ダイヤモンドプリンセスの船内、ネットで話したあの先生
文を書いた岩田先生によると、一般向けに書かれた初めての感染症学の教科書だそうです。
先生はもともと有名なお医者さんですが、ダイヤモンドプリンセス号に搭乗した動画をYouTubeに投稿したことで世界的に有名になっちゃいました。
難しそうな印象を受ける感染症ですけど、もやしもんのマンガで分かりやすく説明してあります。教科書だから、全部読まなくてもいいんです、とりあえずコロナ対策だけ読んでおきましょ。
4ページをみると「微生物は『どこからか』『何かを介して』やってきます。つまり、その『何か』を遮断すれば、感染症は防止できるのです。」ですって。うんうん、わかりやすい。こんな教科書だったらテストがもっと楽しくなるのにねぇ。
秘密結社から「ズキュン本」入手しました!
学校図書館の司書ってどんな仕事をしているか知ってる?みなさんは常に司書からハートを狙われているのよ。
司書は隙あらばみなさんのハートを熱くするチャンスをうかがっているの(私はズボラだから狙いうちじゃなくて、わなを仕掛けるタイプだけどね)。
そのために必要なアイテムが、ハートを熱くする本、人呼んで「ズキュン本」。「人呼んで~」っていっても、そう呼んでいるのは私だけですけど(^^;)。
実は埼玉県の高校司書はこっそりと「ズキュン本」の発掘をしていて、「ズキュン本」を集めるために作った秘密結社(ひみつけっしゃ)が「読書案内委員会」と「イチオシ本実行委員会」という組織です。
どちらも秘密結社だから、その正体は謎に包まれているの。
でも私、司書生命の危険を冒して秘密結社が作った「ズキュン本の解説書」と「ズキュン本のランキング」を手に入れたんです!
がんばったよ!
その中から毎回コッソリと4冊の「ズキュン本」を紹介するからね。小学生や中学生のみんなもきっとズキュンする本がありますよ。
不毛の土地に生命の息吹
東日本大震災経験した16歳は語る
殺処分の実情、「悪」とは何か
埼玉県の高校図書館司書が選んだズキュン本第1位!
次回のテーマは「げんきをもらおう」です。秘密結社の追手から無事でいられたなら、あの「鬼〇の刃」が登場するかもよ、お楽しみに!
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withnewsでは、独自の図書館作りで知られる埼玉県立飯能高校の主任司書・湯川康宏さんのコラムを不定期で掲載いたします。次回配信は27日の予定です。
湯川さんの図書館運営についてはこちら。伝説の高校図書館つくった名物司書「情報源は本じゃなくてもいい」
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