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ダイエットとリバウンド 40kg減量して学んだ戦い方「週150分の壁」
さまざまなダイエットの方法を試し、失敗を重ねてきましたが、特に注意するべきは減量後の「リバウンド」。無理なく適正体重を維持するには、どうすればいいのでしょうか。そのカギになるのが「運動」です。ダイエットの医学的な「コツ」について、ガイドラインや専門家の取材、自分が学んだ「戦い方」と照らしながら紹介します。(朝日新聞デジタル編集部・朽木誠一郎)
医療記者のダイエット 最新科学を武器に40キロやせた(KADOKAWA)
ダイエットについての正しい原理原則と、現時点でもっとも確からしい情報に基づいた、ダイエットのハック(攻略)方法をまとめた拙著が発売中です。
そんな中、「運動ができる場所」を併設した自治体の医療施設もあります。横浜市スポーツ医科学センターの『減量・脂肪燃焼教室』です。同センターは国内最大級の競技場である日産スタジアム内にあり、公益財団法人横浜市体育協会が施設の管理や事業の運営をしています。
言うなれば、ここは公的機関が運営する「ダイエット教室」。内科医・管理栄養士・運動指導員・スポーツ科学の専門家らがチームになり、利用者のプログラムを設定しています。費用は2019年10月以降は3カ月のコースでおよそ3〜4万円台、6カ月のコースで6万円〜8万円台と、一般的なジム以上、パーソナルトレーニング未満といった価格帯です。
事業に携わる医師、スポーツ科学の専門家、横浜市体育協会の職員に話を聞いてみました。企画運営課長の小倉孝一さんは同センターを「運動と医学が相互に連携することのできる施設」と紹介します。同センターでは、スポーツによるケガや病気の治療はもちろん、地域住民の健康づくりや健康指導なども重要な役割となっているそうです。
同教室では、初日に医学的検査や身体・体力測定、管理栄養士による栄養講習を実施。期間中はトレッドミルやエアロバイクのあるトレーニングルーム、エアロビクスダンス教室、プールを自由に利用でき、運動指導員への相談を随時、することができます。期間終了時に再度、医学的検査と身体測定をして終了です。
同教室のスタートは2009年。現在は毎月募集をしており、月に最大15人程度が応募しています。運営開始からの累計参加者は約700人。体重減少の平均値(2017年度)は3カ月コースで-3.5kg±2.1kg。6カ月で-4.7kg±3.7kg。12カ月で18kg以上の減量に成功した参加者もいます。参加者は約9割が女性で、平均年齢は53.5±13.0歳。同年の継続率は75.7%でした。
診療部長の長嶋淳三さんは取材に「従来はできなかったことができている」と回答しました。一般的な医療施設では「食事を節制してください、適度に運動してください、と一方的に言うことしかできない」というジレンマを抱える中、「当センターでは、その先まで患者さんと関わることができるから」です。
【連載】医療記者の40kgダイエット
ベンチャー企業で激務を経験し、2015年には体重が115kgまで増加してしまった記者。転職などで環境が変化した5年後の2019年、合計40kgのダイエットに成功。以降は体重75kg前後をキープしています。この経験から、医療記者として「人はなぜ太るのか」「どうすればやせるのか」を取材する連載です。
体重115kgの私がダイエットに苦しみ、後に40kgの減量に成功した理由
115kgから40kgダイエット成功、コツは食事?運動? 医学的に考察
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