IT・科学
ニューズピックス躍進支える技術力 記事・広告一括管理の新システム
経済メディア「ニューズピックス」は編集者部門が16人に対し、エンジニアが12人とテクノロジー部門に力を入れているのが特徴だ。サービス開発マネージング・ディレクターの杉浦正明氏は、すべてのコンテンツを一括管理するシステムを開発し、「PDCAサイクルを回す」ことが重要だと説く。
(ニューズピックスの現状や課題をまとめた記事はこちら)
--記事や広告などのコンテンツを管理し、どう読まれているかなどデータ分析まで一括でできる新システムを開発中だそうですね。
「社内のコードネームでは『CMP』と呼んでいます。『コンテンツ・マーケティング・プラットフォーム』という造語です。コンテンツの作成、配信、拡散ができ、どれだけ読まれ、どのように拡散し、コメントされたかの分析までオール・イン・ワンでできるプラットフォームです」
--一つのシステムの中で記事も広告も、すべてのコンテンツのPDCAサイクルを回せるということですか。
「そうです。『一連の流れを一画面で確認できるシステム』がコンセプトです。記事や広告コンテンツへのアクション、ニューズピックス(NP)で言えばピックやコメント、ライクなどの数値が高くなればなるほど、そのコンテンツがどれだけ人気かわかります。広告を出した会社はこのツールを使って自社への愛着度がどれだけ高くなっているかわかりますし、ここからダイレクトにNPに広告を出すこともできます」
--このツールを丸ごと広告を出す企業にも提供するんですね。
「そうです。自分たちで確認できる。記者が使う記事製作のシステムも一緒になったシステムなので、いわゆる『オウンドメディア』を持っていない企業でも、自分たちで広告コンテンツを作って出稿できます。そして、インサイトも見られる。最後まで読まれたか、読了率も出せるようになっています。いまはβテスト中です」
--記事の製作管理の部分はどういうシステムを目指していますか。
「いまは去年の編集部発足時に突貫で作ったものでしのいでいます。今年中には、スマホ時代に最適化したものを完成させたいです。我々にとってはスマホのアプリ画面が一番の標準になるので」
「コンテンツを作る際に、リアルタイムでスマホでの表示具合が確認できたり、スマホベースでコンテンツがつくれたり。HTMLタグは意識しないで、誰でも簡単に記事作成できるものです。文章、写真、インフォグラフ、チャート、動画、音声、ツイートやインスタグラムなど、簡単に埋め込めるものを製作中です」