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2015年03月19日

桂米朝さん死去 完コピ目指す「米朝アンドロイド」も生んだ人間国宝


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桂米朝さん(右奥)と、米朝さんがモデルの「米朝アンドロイド」

桂米朝さん(右奥)と、米朝さんがモデルの「米朝アンドロイド」

出典: 朝日新聞

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 落語家で初めて文化勲章を受章し、上方文化の象徴的存在だった人間国宝の桂米朝さんが19日、死去しました。89歳でした。近年は入退院を繰り返していましたが、本人をモデルにした等身大ロボット「米朝アンドロイド」が開発され、イベントなどで落語を披露していました。人間の動きを再現する先進研究の題材にまでなった、不世出の噺家でした。

32カ所可動、なめらかに小噺再現

 「米朝アンドロイド」は、2012年に大阪の劇場運営会社が開発。高座に上がった米朝さんの技の迫力を後世に残したい、との考えからでした。
 開発には、ロボット工学者の石黒浩・大阪大教授が携わりました。

高座に上がる米朝アンドロイド

出典:朝日新聞社のYouTube公式チャンネル

 50代に語った小噺の音源に合わせて、身ぶり手ぶりも再現しています。動きは、米朝さんの高座を、弟子でもある息子の桂米団治さんがまねた映像をコンピューターで分析。空気圧でなめらかに動くように調整しました。

 顔はハリウッドで活躍する特殊メークアーティストが手がけて、表面を特殊なシリコンで再現。中には機械やモーターが入っていて、顔を含めて体全体で32カ所が動くようになっています。制作には数千万円かかりました。
 ファッションも忠実な再現を目指し、米朝さん愛用の着物も羽織っています。

落語を披露する米朝アンドロイド=2012年7月23日

落語を披露する米朝アンドロイド=2012年7月23日

出典: 朝日新聞

米朝さん、笑み浮かべ「嫌やな」

 開発計画を聞いた米朝さんは当時、「誰がそんなアホなこと、考えてるんや」とあきれていたそうですが、弟子の桂ざこばさんは「内心では出来上がりを楽しみにしてはるやろと思います」と解説していました。

 12年7月の劇場でのお披露目では、米朝さん本人が見守る中、高座で落語を演じました。
 横からまじまじと見つめていた米朝さんは「部分部分を見たら、確かによう似てるね」と感心しつつ、笑みを浮かべて「嫌やな」とこぼしていました。

米朝アンドロイドの精巧な動きに、桂米朝さん(右奥)も苦笑い=2012年7月23日

米朝アンドロイドの精巧な動きに、桂米朝さん(右奥)も苦笑い=2012年7月23日

出典: 朝日新聞

“親子共演”に人生相談…幅広く活躍

 14年6月には美術館の催しで、米団治さんが高座に上がり、米朝アンドロイドは昔の音源に合わせて「看板の一」を実演する“親子共演”が実現しています。

 米朝アンドロイドは高座以外でも活躍しています。14年11月には、高島屋大阪店に展示され、来店客がタッチパネルで選ぶ人生相談に、身ぶり手ぶりを交えて答えていました。
 用意された言葉は約40通り。「良い人と出会うには?」の問いかけには、「自分がええ人になることや」と答えています。

タッチパネルで買い物客と会話する米朝アンドロイド=2014年11月5日

タッチパネルで買い物客と会話する米朝アンドロイド=2014年11月5日

出典: 朝日新聞

 若いころから、消えかけていた落語の復活に努め、数多くのネタを上方噺として再生させ、戦後のスタンダードを築いた米朝さん。
 古典芸能の世界だけではなく、ハイテクの世界でも、多大な影響を残したと言えそうです。



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