ネットの話題
「押し入れ副都心誕生だ」 ズラリと並んだマンション模型が話題に
「押し入れの中にある大都会」「未来都市みたい」――。あるユーザーの投稿が、SNS上でこんな反応を集めています。Xに投稿されたのは、押し入れからあふれんばかりに並んだ高層マンションの模型でした。精密さとスケールの大きさを両立させる模型の世界をのぞいてみました。(朝日新聞デジタル企画報道部・武田啓亮)
新潟県在住のXユーザー、くまこう(@kumakou_model)さんがXに投稿をしたのは6月17日のことでした。
マンション作りすぎて、押し入れから溢れた。 pic.twitter.com/OuN8JhzY7w
— くまこう(模型) (@kumakou_model) June 16, 2024
押し入れに所狭しと高層ビルの模型が並ぶ光景は多くのXユーザーの注目を集め、150万回以上表示されました。
Xでは「もう都市が出来つつある」「ゼネコンかな?」といった反応も寄せられていました。
くまこうさんによると、このマンション模型はプラ板を材料に、窓や手すりなど全ての部品を自分で作る「フルスクラッチ」という手法で作ったそうです。
模型のサイズはおよそ150分の1に設定されており、9階建ての比較的小型のマンションでも、1つ作るのに約140時間、より大型のものだと数カ月かかることもあるそうです。
「全てハンドメイド、さながら工芸品のように作っています。試行錯誤や苦労の連続で大変ですが、喜んでいただければ疲れが吹き飛びます」とくまこうさん。
製作した模型の一部は1棟1万円前後で販売もしているとのこと。
既に「第一弾」は完売し、「第二弾」も進んでいるそうです。
どんな人が何の目的で買っていくのでしょうか。
「おそらく鉄道模型の脇役、背景として置いていただいているのではないかと思います」
お城などと違い、高層マンションなどの現代建築物が市販のプラモデルの題材にはなることは少なく、手作りするしかないことが多いそうです。
「父親の影響で、首がすわる頃から鉄道模型などに触れて育ってきた」というくまこうさん。
いつか自分の手で大きく迫力のある鉄道模型を作るのが夢だったと言います。
「大学生の時、新潟市にある『新潟日報メディアシップ』というビルに一目惚れしたのがきっかけで、プラ板でのフルスクラッチに挑戦しました。今では鉄道模型の建築物などにもそのノウハウを活かしています」
小さいものでも数百個の部品を使う精密さや、ゴツゴツとした手触りが手作りのマンション模型の魅力だと言います。
SNSで話題になったことについて「さすがにビル・マンションを作りすぎました。今後は収納場所を考えつつ計画的に作りたいと思います」と話しています。
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