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「チーバくん怖すぎるよ…」なぜホラー風? 千葉県のX投稿が話題

薄暗いトンネルの中に立つチーバくん。これはちょっと怖いかもしれません
薄暗いトンネルの中に立つチーバくん。これはちょっと怖いかもしれません 出典: チーバくんの公式アカウントから引用

目次


千葉県のマスコットキャラクター、チーバくん。Xの公式アカウントには30万人以上のフォロワーがおり、日々、千葉に関する情報を発信しています。ところが、このアカウントの投稿が「ちょいちょいホラー」だとユーザーの間で話題になっています。千葉出身の記者が、県の担当者に投稿の狙いを聞きました。(朝日新聞デジタル企画報道部・武田啓亮)

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ほの暗いトンネルの向こうに……

薄暗いトンネルにいるチーバくん。

「不思議なトンネルの出口に希望の光が見えるよ。さぁ、みんなで手を取り合って、チーバくんと一緒に未来へ進もう!」という4月9日の投稿も話題になった1枚です。

トンネルの向こう側は、チーバくんの体で見えません。逆光とトンネル内の照明でチーバくんの口元が陰になっていて、表情が普段とは違うように見えます。

ちょっと怪しげな文言も、雰囲気を引き立てているように感じます。

ユーザーからは「ちーばくんこわすぎるよ」「未来というより異界へと連れていかれそう」といった反応が寄せられました。

投稿には撮影場所は書かれていませんでしたが、千葉出身の記者は、県南部、チーバくんの体でいうと腰のあたりにある、養老渓谷のトンネルだと推測。

ホラー風の投稿にはどんな狙いがあるのか……。県の広報担当者に、この投稿の経緯などを聞きました。

「狙っている」わけではない


記者の質問に、報道広報課戦略広報推進室長の小倉卓晃さんが答えてくれました。

「狙っているわけではないんです。チーバくんは明るく元気な性格なので。ただ、撮影場所が『幻想的な風景』と評判のトンネルなので、ちょっと雰囲気が出すぎてしまったのかもしれません」

撮影場所は、養老渓谷にある向山・共栄トンネルだそうです。
全長110メートルほどの素掘りのトンネルで、古いトンネルの下に新しいものを掘ったため、二層構造になっています。

岩肌の質感そのままの壁面を、自然光と照明が同時に照らす様子は神秘的でもあり、観光サイトなどでも紹介されています。

きっかけになったのは

チーバくんの投稿が「時々ホラーだ」と盛り上がるきっかけは、昨年11月のある投稿でした。

チーバくんが鬼になって、かくれんぼをしようと呼びかける内容です。
この後の投稿が大きな話題になりました。

「み~つけた!こんなところにいるなんて千葉県中探し回っちゃったよ」という文言とともに、洞穴をのぞきこむようなチーバくんが写っています。

ユーザーからは「ホラー味が強い」「食べられそう」といった面白がるような反応が寄せられました。

この写真が撮影されたのは館山市にある無人島、沖ノ島の洞窟です。

かつて旧日本軍が掘ったもので、今ではフォトスポットとしても人気になっています。

小倉さんは「かくれんぼをしながら千葉の史跡を紹介する投稿だったのですが、想定外の反響でした」と振り返ります。

2枚の写真は薄暗い空間で逆光気味、岩肌が露出しているなどの共通点がありました。

「いずれもホラー風の写真にしようと演出を加えたわけではないのですが、撮影場所が持つ雰囲気が強かったのかもしれません。特に養老渓谷のトンネルは、私もひとりで歩いたらちょっと怖いだろうなと思います」

ロケ地を書かないことで


チーバくんの公式アカウントは「チーバくんが行きたいところにでかけ、その様子を写真にとって発信する」というコンセプトだそうです。

撮影場所は、富津市のマザー牧場や船橋市のアンデルセン公園などの全国的に有名な場所だけでなく、地元で人気の飲食店など、同じ千葉県出身者でも住む地域が違えば分からない場所まで様々です。

マザー牧場で撮られた一枚。この写真はどこで撮ったかすぐに分かった人が多かったようです
マザー牧場で撮られた一枚。この写真はどこで撮ったかすぐに分かった人が多かったようです 出典: チーバくんの公式アカウントから引用

「チーバくんには県内の各所、自分の『体』の隅々まで見て回りたいという思いがあるみたいです」と小倉さん。

公式アカウントの投稿には、撮影場所が書かれていないものも多く見受けられます。

こうした投稿にユーザーからは「稲毛海浜公園の流れるプールですね」といった、場所を推測・特定する返信も多く寄せられ、さながらクイズのようになっています。

「県外の方に千葉のことを知ってもらえたらというのはもちろんですが、県民でも知らない場所や歴史、文化が、県内にはまだまだたくさんあります。チーバくんの投稿を通じて、千葉県について興味を持ってもらえるとありがたいです」

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