MENU CLOSE

ネットの話題

「初めてガラスを美味しそうと思った」〝ホタルイカ〟に富山民も感激

富山では常識の「透明感」とは

ガラスのホタルイカ。左が「ボイル」、右が「生」です
ガラスのホタルイカ。左が「ボイル」、右が「生」です 出典: 富山市観光協会(@toyamacitykanko)のX

目次

ぷっくりと太って、つやつやと透き通ったホタルイカーー。富山湾の春の風物詩のホタルイカが今年は豊漁ですが、それをガラスで再現した〝オブジェ〟が、SNSで話題になっています。27日、新装版が発売されると、わずか30分で「完売」。「かわいい」だけじゃない、その人気の理由を、担当者に聞きました。

【PR】指点字と手話で研究者をサポート 学術通訳の「やりがい」とは?

「美味しそう」

話題になったのは、富山市観光協会(@toyamacitykanko)がXに投稿した画像です。


《ボイルと生のホタルイカ》

添付された画像には、つやつやに光って透明感があるガラス製の「ホタルイカ」が二つ。左は体が茶色く目が白い《ボイル》、右は透き通った白っぽい《生》です。

この投稿は、「初めてガラスを美味しそうと思ってしまった」「めちゃかわいい!」「ほしい…」「ピアスにしたい」などと反響を呼び、2.7万超のいいねがつきました。

すごさに気づいたきっかけは「X」の反響

注目が集まったこの「ホタルイカ」は、いったい何なのか。

富山ガラスの魅力を発信している富山ガラス工房(富山市)のスタッフ、坂井利永(りえ)さんに聞きました。

このガラスのホタルイカは、富山市在住のガラス作家勝木竜二さんが作った小さなオブジェで、取材時は27日の発売に向けて、新パッケージの準備中でした。

「もともと富山ガラス工房のショップで販売していて、『かわいい』と購入される方はいたんですが、そのすごさに気づいたのは、数カ月前にXで投稿したときです。ちょっと反響が大きくて。今回、新たにパッケージを作って大々的に売ろうと言うことになりました」

「本当に、このガラスみたいなんですか」

ガラスのホタルイカが注目を集めた理由を聞くと、坂井さんは「ぷっくりしていて、かわいいからですよね」「あとはホタルイカが豊漁でニュースになっているからかしら…」と答えます。

ここで筆者はふと、疑問に思っていたことを聞いてみました。「ところで、生のホタルイカって、本当に、このガラスの《生》みたいな透明なものなんですか」

東京出身の筆者にとっては、ホタルイカの印象といえば、ボイルされた赤茶色のもの。ガラスのホタルイカで言うと、目が白い《ボイル》の方のみ。Xにあった「おいしそう」の感覚に、あまりピンときていなかったのです。

実際のホタルイカ《ボイル》。ホタルイカというと、この姿を思い浮かべます
実際のホタルイカ《ボイル》。ホタルイカというと、この姿を思い浮かべます 出典: 富山市観光協会(@toyamacitykanko)のX

坂井さんは「そうなんですよ、生のは透明なんです!」と驚き、「このオブジェを見た時、私も『ガラスの透明感とつや感が、ホタルイカの質感とマッチしてる! おいしそう!』って思ってました」と、再現度の高さについて熱弁してくれました。

「富山ではスーパーでも生でホタルイカが売ってるので、透明なのが当たり前。子どものころから、親がゆでてくれるのを隣で待っていて、茶色く色が変わった瞬間に食べるんですよ! これがいっちばん、美味しいんです!!」

この「ガラスのホタルイカ」の人気は、愛らしさに加え、地元でしか味わえない透明感の再現度の高さゆえ。それを知ってガラスのホタルイカを見ると、よだれが出てきます。

こちらが実際のホタルイカ《生》。透き通っています。
こちらが実際のホタルイカ《生》。透き通っています。 出典: 富山市観光協会(@toyamacitykanko)のX

そんな坂井さんたちが準備したガラスのホタルイカの新パッケージは、「スーパーで売っているようなパック」。生活に密着したホタルイカ愛を感じます。


ガラスのホタルイカはひとつ2420円(税込)で27日、富山ガラス工房で発売されました。しかし、SNSを見て県外からも買いたい人たちが訪れ、一人2個までの購入制限をかけたにも関わらず、発売後わずか30分で完売してしまったそうです。

手作りなので大量生産はできないため、再販は「ホタルイカの旬に合わせて、5月末か6月までにできたら」としています。
今後の販売情報は、TOYAMA GLASS(@toyamaglass)のXインスタグラムで情報発信していくそうです。

最高のホタルイカのゆで方は

一方、富山湾では春の風物詩、ホタルイカの定置網漁が3月に解禁されています。

能登半島地震の影響も心配されていましたが、豊漁で、3月の水揚げは過去70年で最多となったそうです。

春に生まれ、日本海の沖合で育ち、産卵のために翌春、ふたたび富山湾に戻ってくるホタルイカ。

富山市観光協会(@toyamacitykanko)のXでは、「おばあちゃんに教えてもらった」「見た目が最高に美しく美味しい」ホタルイカのゆで方を伝授しています。

①沸騰した鍋に少量の塩を投入。
②ホタルイカをボイル。
③1〜2分でホタルイカが浮かんでくる。
④ザルにうつし、冷水で締めて、水気をとる。
⑤最後に、目玉と口をとって綺麗に並べる。
※ちなみに、茹でると簡単に目玉と口が取れます

この春、富山に行く機会があれば、ホタルイカを味わい、ガラスのホタルイカをお土産に、家でも目を楽しませてみてはいかがでしょうか。

関連記事

PICKUP PR

PR記事

新着記事

CLOSE

Q 取材リクエストする

取材にご協力頂ける場合はメールアドレスをご記入ください
編集部からご連絡させていただくことがございます