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「臭いに覚悟して」鑑賞 世界最大級の花・ショクダイオオコンニャク

12年がかかりで咲いた!東山動植物園の喜び

東山動植物園で咲いた「ショクダイオオコンニャク」。世界最大級の花ともいわれ、同園では12年がかりで咲いた花だといいます
東山動植物園で咲いた「ショクダイオオコンニャク」。世界最大級の花ともいわれ、同園では12年がかりで咲いた花だといいます 出典: 名古屋市東山動植物園

目次

珍しい花が見られるけれど、独特の臭いにご注意――? 名古屋市の東山動植物園で、世界最大級の花といわれる「ショクダイオオコンニャク」が咲きました。なんと12年がかりで開花に至ったといいます。どんなお花なのでしょうか。(withnews編集部・水野梓)

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「臭いの覚悟」をしてお越しください

東山動植物園が、ホームページに「お知らせ」を掲載したのは7月5日でした。

サガロ温室で展示していたショクダイオオコンニャクが7月5日(水)の夕方から開花が始まりました!

仏炎苞(ぶつえんほう)が、5日から6日の夜中にかけて、だんだん開いていきます。

花の見頃は2~3日間になります。

臭いの覚悟をしてからお越しください!皆様のご来園をお待ちしております。

https://www.higashiyama.city.nagoya.jp/news/2023/07/post-923.htmlより)

ショクダイオオコンニャクは「世界最大級の花」とされ、巻き付いている花びらのような部分を仏炎苞(ぶつえんほう)と呼びます。この部分が徐々に開いていき、見頃は2日しかないといいます。

特に気になるのは、サイトでお知らせしているような「臭いの覚悟」です。

仏炎苞の内側の根元。ここに虫を引き寄せるため、独特なにおいを発するそうです
仏炎苞の内側の根元。ここに虫を引き寄せるため、独特なにおいを発するそうです 出典: 名古屋市東山動植物園

東山動植物園の担当者に話を聞くと、「腐ったお肉を好む虫を呼び寄せる臭いなので、腐敗臭のような臭いでしょうか」と話します。

花粉をつけて、ほかの花へ運んでもらうために虫を引き寄せる「虫媒花」なのだそうです。

担当者は、「初日に臭いを発して虫を呼び寄せるので、次の日以降は臭いが弱くなります」と話します。

12年がかりの挑戦「夢が叶った」

ショクダイオオコンニャクは、インドネシア・スマトラ島のサトイモ科の熱帯植物。現地でも絶滅のおそれがあるとされており、生態はよく分かっていません。

東山動植物園では、2011年から栽培に挑戦。コンニャク芋のような「塊茎」を埋めて育てますが、花が咲く「芽」が出てくるか、葉っぱになる芽が出てくるかどうかは、育ててみないと分からないのだそうです。

つぼみの状態のショクダイオオコンニャク
つぼみの状態のショクダイオオコンニャク 出典: 名古屋市東山動植物園

挑戦を続けた今年は、埋めてから半年ほど経った6月下旬ごろ、花を咲かせる「花芽」が育っていることが分かりました。

12年がかりで、ほかの園での育成方法などを試しながら手探りで育ててきた担当スタッフたち。開花をむかえて「夢がかなった」と感慨ひとしおのようです。

高さ1.43メートル、85センチまで開く

東山動植物園のショクダイオオコンニャクは、高さ1.43メートル、花は最大で85センチまで開いたといいます。ギネス記録では、3.1メートルの花も記録されているそうです。

ショクダイオオコンニャクを見上げると…
ショクダイオオコンニャクを見上げると… 出典: 名古屋市東山動植物園

担当者は「仏炎苞が開いているところはなかなか実際に見られないので、お客さんにも楽しんでいただいています」と話します。

夜間に開花していくなか、ライトに当たったショクダイオオコンニャク
夜間に開花していくなか、ライトに当たったショクダイオオコンニャク 出典: 名古屋市東山動植物園
観覧方法などは、東山動植物園のホームページ(https://www.higashiyama.city.nagoya.jp/news/)で案内しているそうです。

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