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連載

#33 特別じゃない日

失敗続く誕生日ケーキ作り、落ち込む母に娘が提案 「でもいいの?」

 

漫画「おいしい時間」の一場面。一人娘の誕生日ケーキ作りに挑戦した母。失敗した末に…
漫画「おいしい時間」の一場面。一人娘の誕生日ケーキ作りに挑戦した母。失敗した末に… 出典: 稲空穂さん提供

目次

 「特別じゃない日」をテーマにした単行本が発売された漫画家・稲空穂さん。ツイッターで発表して注目を集めた漫画「おいしい時間」に込めた思いを聞きました。

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漫画「おいしい時間」
漫画「おいしい時間」 出典: 稲空穂さん提供

漫画のあらすじ

 離婚してシングルマザーになった伊吹は、仕事と家事に追われてヘトヘトな毎日。お総菜屋さんを営む両親のもとへ週末ごとに総菜を分けてもらいに行きますが、心配した両親から「一人で大変だったら実家に帰ってきたら」と言われ、「これ以上娘の環境を変えたくない」と悩みます。
 
 もうすぐ6歳の誕生日を迎える一人娘を喜ばせようと、伊吹はデコレーションケーキを作りますが、何度も失敗。とうとう小麦粉が底をつき、娘とスーパーへ買いに行くことに。落ち込む伊吹に娘はホットケーキミックスを手渡し「ホットケーキなら、お母さん上手に焼けるじゃん!」と励まします。

 「でもいいの?普通のケーキじゃなくて」と尋ねる伊吹に、娘は「お母さんのホットケーキ、めっちゃ好きだもん」。その言葉に伊吹は娘を強く抱きしめます。

 誕生日パーティー当日、ホットケーキに生クリームとイチゴを乗せたケーキを実家の両親や弟と一緒に楽しむことができました。

作者・稲空穂さんからのメッセージ


 休日、時間に余裕のある朝はホットケーキを焼くことが多いです。

 パッケージに記載されている作り方のまま焼いていましたが、とある喫茶店でフワフワのパンケーキを食べてから、そのフワフワを家でも再現できないかと独自に研究を始めました。

 研究の結果、喫茶店で食べたほどのフワフワ具合は再現できませんでしたが、以前よりもフワっとしたホットケーキを作れるようになりました。

 普段の生活に少しでも変化があると楽しいですよね。

    ◇

 〈稲空穂=いな・そらほ〉 静岡県出身・在住の漫画家。会社員を経て2017年に「おとぎ話バトルロワイヤル」(KADOKAWA)でデビューし、「特別じゃない日」で日常をテーマにした作品に挑戦中。老夫婦や女子高校生、主婦、バイトの青年……それぞれの小さな幸せがつながっていく物語を描いていて、実業之日本社から第1集、第2集が書籍化。2023年3月に第3集「特別じゃない日 一緒に食べよう」が発売された。Twitterアカウントは@ina_nanana

 withnewsでは原則隔週水曜日に、稲さんの漫画とともに作品に込めたメッセージについてのコラムを配信しています。

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