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#2 火事に遭ったら?

増えている火災とは? コード劣化・コンセントのほこりも要チェック

9日から秋の火災予防運動

気をつけたい電気製品の火災。東京消防庁によると、ここ数年で電気製品が原因となる火災の割合が増えているそうです=東京消防庁のYouTubeチャンネルより
気をつけたい電気製品の火災。東京消防庁によると、ここ数年で電気製品が原因となる火災の割合が増えているそうです=東京消防庁のYouTubeチャンネルより 出典: 東京消防庁のYouTubeチャンネル「あなたのそばにある電気火災の危険」より

目次

きょう9日から15日までは、秋の火災予防運動の期間です。空気が乾燥し、火災にも気をつけたい季節がやってきます。東京消防庁に、注意するべきポイントを聞きました。火の気のないところから出火する「電気製品による火災」も要注意なのだそうです。

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連載「火事に遭ったら?」:まさか自分が火事に遭うなんて……。被災者はなかなか支援を求められない現状があるといいます。体験者の声を紹介し、火災予防やサポートについて考えていきます。

昨年の火災15分に1件

消防庁の消防統計(火災統計)によると、2021年に国内で起きた火災は3万5222件でした。1日あたり96件、15分に1件の火災が起きたという計算になります。

最も多かったのが建物火災で1万9549件(うち住宅火災が1万936件)、次いで車両火災3512件、林野火災1227件と続きます(その他火災は1万871件)。

普段からなかなか自分事としては考えにくい火災ですが、火事に遭った人の多くが「まさか自分が」と思うそうです。

【関連記事】まさか火事に…黒こげで水浸しの自宅に呆然 「初期の支援」の大切さ

2021年には火災で1417人が亡くなりましたが、そのうち住宅火災で亡くなったのは1058人でした。

建物火災の原因では、「こんろ」が2617 件で13.4%、「たばこ」が1721件で8.8%、「電気機器」が1413 件で7.2%、「配線器具」が1187 件で6.1%、「放火」が1072件で5.5%でした。

すべての火災の月別の件数をみると、2月が最も多く11.8%、4月の11.1%、1月の10.4%と続きます。

コンセントを定期的に掃除

東京消防庁によると、ことし上半期で、火災による死者は59人。前年同期と比べて14人増えているといいます。

火災の原因は、たばこ318件、放火(疑い含む)300件、ガステーブル等172件、電気ストーブ59件、コンセント47件となっています。

寝たばこをしない、こんろの周りに燃えやすいものを置かない、外出・就寝時にストーブをつけっぱなしにしない……といった基本的な火災予防策はもちろん、気をつけたいのが電気製品による火災です。

電気製品が原因の「電気火災」の割合が増えています=東京消防庁のYouTubeチャンネル動画より
電気製品が原因の「電気火災」の割合が増えています=東京消防庁のYouTubeチャンネル動画より 出典:東京消防庁のYouTubeチャンネル「あなたのそばにある電気火災の危険」より

東京消防庁によると、電気製品が原因となっている「電気火災」の割合が、ここ数年で増えています。過去5年間に死者が出た「電気コード火災等」では、出火原因の多くは「コード」だったそうです。

火災に至った理由では、「電線が短絡(ショート)する」「金属の接触部が過熱する」「トラッキング(コンセントの隙間についたほこりなどがスパークして出火すること)」の順に多く発生しているといいます。

家電や家具に踏まれて折れ曲がった状態で使用したり、長年の使用で経年劣化したりで、短絡や半断線が発生して火災が起きてしまうケースがあるのだそうです。

スマホやスマホの充電池にも使われている「リチウムイオンバッテリー」が原因となった火災も増加傾向にあるといいます=東京消防庁のYouTubeチャンネル動画より
スマホやスマホの充電池にも使われている「リチウムイオンバッテリー」が原因となった火災も増加傾向にあるといいます=東京消防庁のYouTubeチャンネル動画より 出典:東京消防庁のYouTubeチャンネル「あなたのそばにある電気火災の危険」より

東京消防庁の担当者は、下記の点に注意してほしいと呼びかけます。

・使っていないプラグは抜いておく
・プラグ、コンセントは定期的に掃除する
・コードの家具などの下敷き、折れ曲がりに注意する
・コードを引っ張ってプラグを抜かない
・電源タップは決められた容量内で使用する
・コードを束ねて使用しない

東京消防庁では、住宅用火災警報器の設置や、適切に作動するかといった点検、センサーのお手入れなども呼びかけています。

消火器の場所、使い方も知っておく

それでも火災に遭ってしまった場合は、近隣に火事であることを知らせて、119番通報するか、誰かに通報してもらいます。周囲に知らせることで、けが人を防ぐことができるといいます。

地域の防災イベントなどに参加し、消火器の場所や使い方を知っておくこと、住宅用の小型の消火器を備えておくことも有効といいます。

耳が不自由といった理由で電話での119番通報が難しい人は、「緊急ネット通報」の手段もあります。事前に登録(https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/topics/mail_sys/)しておく必要があります。

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