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連載

#111 ○○の世論

選挙、コロナより気にしていること…世論調査で見えた〝意外な民意〟

数字が教える「立憲逆転」のヒント

選挙カーから手を振る運動員=2021年10月19日午前9時40分、北海道帯広市
選挙カーから手を振る運動員=2021年10月19日午前9時40分、北海道帯広市

衆院議員選挙が19日、公示されました。最大の焦点は「政権交代」です。この4年間の自民、公明両党による政権の評価が問われるとともに、両党が引き続き政権を握り続けるのか、立憲民主党を中心に共闘を進める野党が勢力を伸長し、政権を奪取するのか。大きな選択を迫られる有権者の意識を探るため、朝日新聞社は19、20日に大がかりな全国世論調査(電話)を実施しました。そこからは、ちょっと意外な民意がのぞくとともに、野党の戦略に対するヒントも浮かび上がってきました。(朝日新聞記者・君島浩)

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コロナ対策が一番?

今回の世論調査の最大の目的の一つは、有権者の衆院比例区投票先を尋ねることです。選挙序盤で、まず有権者の投票動向をみるためです。

 

自民と公明は合わせて45%と、5割近くを占めました。

一方、立憲、共産、れいわ、社民の4党は、野党共闘を呼びかける市民団体「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」が主導した共通政策で合意するとともに、立憲と国民民主は、両党の支援団体である連合を介して政策協定を結んでいます。

この5党は、全国289選挙区の4分の3を占める217選挙区で候補者を一本化しました。今回の調査で比例区投票先に5党を選んだ人は合わせて22%です。

数字的には、与党が優勢と言えます。しかし、31日の投開票日に向けた選挙戦で、これから本格化する論戦が、勝敗を左右します。そこで、調査では、この選挙戦で最も重視するテーマも聞きました。

 

「社会保障」が最多で、僅差で「景気・雇用」が続きました。男女別にみると、男性は「景気・雇用」が29%と最も多く、特に40~50代では4割近くを占めました。女性は「社会保障」が32%と最多で、40代では39%にのぼりました。

この1年半、社会に深刻な影を落とした新型コロナウイルスの対策は3番手でした。20代以下でコロナを挙げた人は27%にのぼったものの、ワクチン接種が進み、断続的に続いた緊急事態宣言が解除され、曇天に晴れ間がのぞいたような気分がうかがえる、と言ったら、言い過ぎでしょうか。

「外交・安保」「政治とカネ」「原発・エネルギー」を選んだ人がやや多かったのは70歳以上の男性で、それぞれ13%、12%、8%でした。

野党が打ち出すべき政策は?

衆院選でのテーマを別の角度から眺めてみました。それぞれのテーマを選んだ人は衆院比例区投票先としてどの政党を選んでいるのか、という視点です。

 

今回の選挙で政権を争う主役の自民と立憲を比べると、「外交・安保」を選んだ人の投票先は、自民55%に対し、立憲はわずか5%と大差が付きました。

一方、「原発・エネルギー」では自民22%、立憲23%とほぼ並び、「政治とカネ」では自民23%、立憲28%で、立憲が上回りました。

見方を変えれば、「政治とカネ」をめぐる主張については、立憲の方が自民より説得力がある、と言えるのかもしれません。ただし、立憲がわずかながらも上回った「原発・エネルギー」を合わせた2テーマを選んだ人は全体の1割に過ぎません。「社会保障」「景気・雇用」「コロナ対策」「外交安保」の4テーマは全体の8割を占めており、この4テーマでは、自民が立憲を圧倒しています。

立憲が劣勢をはね返すとしたら、これらの分野でこそ、与党との違いがクリアで、インパクトのある政策を打ち出す必要がある、ということを示唆しています。

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