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ネットの話題

「百貨店が売っていたのは、希望でした。」レシート広告に込めた思い

お祭りなくても喜ぶ顔が見たくて

そごう・西武の正月広告
そごう・西武の正月広告

目次

株式会社そごう・西武の正月広告「百貨店が売っていたのは、希望でした。」が、ネット上で話題になっています。写っているのはレジでもらう1枚のレシート。よく見ると、そこにはたくさんの「希望のリスト」が現れていました。広告の狙いについて、広報担当者に聞きました。

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浴衣 475着

元日の朝日新聞などに掲載された、そごう・西武の全面広告「百貨店が売っていたのは、希望でした。」。

中央に1枚のレシートの写真。そこにはこんな商品名と、購入量が印字されています。

 スーツケース 662個

 口紅 76,175本

 浴衣 475着

 ハイヒール 1,001足

 ベビーギフト 566個

それだけ見ると、意味が分からないものですが、このレシートには続きがありました。

新型コロナウイルスで行動が制限された2020年。 それでも、自由に旅行できる日のために、 662 人のお客さまが、スーツケースを購入された。

マスクの下でもメイクを楽しみたい 76,175 人のお客さまが、口紅を購入された。

夏祭りは中止だったけれど、浴衣は 475 着。

颯爽と街を歩く日を待ちながら、 お求めになったハイヒールは 1,001 足。

生まれてくる命を、566 セットの ベビーギフトが全力で祝福した。


足踏みばかりの日々であっても、 一人ひとりの「私」は、今日を楽しむ工夫を続けた。 お買い物の記録に教えられた、大切なこと。 百貨店が売るのも、お客さまが欲しいのも、 ただのモノではないということ。

百貨店が売っていたのは、希望でした。
2021年のそごう・西武の正月広告
2021年のそごう・西武の正月広告

「娘の浴衣買いました」

広告は、新聞への掲載だけでなく、特設サイトでも公開されました。

ツイッターで紹介されると「泣けてきた」「今年最初に優しい気持ちと希望が持てました」などと評判になりました。

中には「去年西武で娘の浴衣買いました……。お祭りなくても喜ぶ顔が見たくて」「私もマスクで見えないのわかってて口紅買いました」「私も口紅買ったよ。未来の希望を知らず知らずに買っていたんだなー」など自分の経験を振り返るコメントも寄せられ、注目を集めています。

動画も公開されています 出典: YouTube

2020年は緊急事態宣言の中、そごう・西武も4月半ばから約1カ月にわたって、全店で、食品を除いて休業しました。5月23日にようやく営業を再開しました。


レシートに印字されたのは、そんなコロナ禍での「特殊な状況下での営業」となった2020年6月1日~11月30日までの販売実績の一部だそうです。

口紅なら西武池袋本店の化粧品売り場、浴衣なら西武渋谷店やそごう横浜店の「婦人ゆかたセンター」など、各品目ごとに対象の西武・そごうの店舗・売り場で販売実績を集計したものでした。



広告に込めた思いについて、そごう・西武の広報担当者はこう話します。


「コロナウィルス感染拡大防止によるさまざまな制約の下で、お客さまにとっても私たち従業員にとっても、思うようにいかないことばかりの1年でした」

広告を制作するにあたって、そんな厳しい状況の中で、買い物に来てくれた人々の姿がヒントになったそうです。

2021年のそごう・西武の正月広告
2021年のそごう・西武の正月広告

「お客さまは、日々の生活を少しでも明るく楽しいものにするために、ご自分らしくさまざまな工夫をされ、制約のない自由な生活が戻ってくることを思い描きながら、百貨店でお買い物をされていました」


さまざまな制約がある日々の中で、物を買うという行動に込めた思いを改めて考えました。


「お客さまの望みに思いを巡らしたときレシートに記載されるお買い物の記録は、お客さまおひとりおひとりの、それぞれに個性的でご自分らしい、『希望』の象徴なのではないかという考えに至りました」


奇しくも、2021年の年明けは、政府が再び、緊急事態宣言の発出を検討するというニュースが駆け巡りました。まだコロナ禍の収束には至りませんが、広報担当者は次のようにつなぎました。


「広告には、2021年は制約のない、自由で喜びに満ちた年であったほしいという願いとともに、たとえコロナ下の厳しい環境ではあっても、私たちは自分たちの仕事を通じて、お客さまの希望のリストを叶えるお手伝いをしていきたい。そうした思いを込めました」

2021年のそごう・西武の正月広告
2021年のそごう・西武の正月広告

昨年は炎鵬関の広告で

そごう・西武は、2020年の正月広告でも、炎鵬関を起用した「さ、ひっくり返そう。」で話題になっています。
一読するとネガティブな文章が、下から読むと正反対の意味になるものでした。

今回の広告も、同じチームが制作を担当したそうです。

昨年の取材には、こんな言葉を寄せています。「生き方すべてにおいて、周囲からのさまざまな制約にとらわれてしまうのではなく、あなたらしくいてくださいというメッセージを込めました」

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