ユニバーサルデザインのコンサルティング事業を展開する「ミライロ」社長、垣内俊哉さん(30)は生まれつき骨がもろく、折れやすい病気です。車いすに乗り、これまで20回ほど骨折。絶望のあまり、自殺を試みたこともあります。そんな時、自分の居場所を見つけるきっかけをくれた出会いがありました。「生きる勇気を与えてくれるのは1冊の本かもしれないし、1曲の歌かもしれません」。死に物狂いのリハビリをしても歩けるようにならなかった垣内さん。車いす生活を「強み」に変えられた理由を聞きました。
垣内俊哉さんのメッセージ
・絶対につらいことはある。幸せだな、って思うことも、これからある
・逃げても、泣いてもいい。あきらめないで
・日記の締めは、自分をちょっと褒めて
病院の屋上、2メートルの柵よじ登ろうとした
小学校時代の運動会の様子=株式会社ミライロ提供
<かきうち・としや>
1989年生まれ。岐阜県中津川市出身。立命館大学在学中に株式会社「ミライロ」を設立。企業や自治体を対象に、ユニバーサルデザインのコンサルティングを手がける。著書に自伝「バリアバリュー 障害を価値に変える」(新潮社)。
「ちゃんと登り切った先の景色を見たのかい?」
17歳の頃、病院で懸命にリハビリをした=株式会社ミライロ提供
現実を受け止められなければ、どこにいてもつらい
「ミライロ」を起業した立命館大学4年生(当時)の垣内俊哉社長(右端)ら=2011年5月2日、伊藤菜々子撮影
1日の締めは、自分をちょっと褒めて欲しい
高校生のときに書いていた日記=株式会社ミライロ提供
会社設立後、「みんなの夢AWARD」で優勝した垣内さん。賞金は2000万円だったが、「本業と関係ないところで大金を得てもバランスを崩す」と受け取らなかった。協賛企業には「私たちに必要なのは現金ではなく、雇用をつくる2000万円分の仕事です」と説明。これがきっかけで数社から業務を受注し、ミライロの発展につながった=2013年1月、株式会社ミライロ提供
最期を迎える瞬間に「51対49」に出来たら
リオデジャネイロ・パラリンピックを視察し、車いすの観客目線で競技会場や公共交通機関を調べた垣内俊哉さん。車いす利用者が多いときはテーブルの下に収納することができるベンチ。車いす利用者と健常者が一緒に利用できる=2016年9月8日、日本財団パラリンピックサポートセンター提供

withnewsでは、生きづらさを抱える10代への企画「#withyou ~きみとともに~」を続けています。
今年のテーマは「#居場所」。
目に見える「場所」でなくても、本や音楽…好きなことや、救いになった言葉でもいいです。生きづらい時間や不安な日々をしのげる「居場所」をみなさんと共有できたらと思います。 以下のツイートボタンで、「#居場所」について聞かせてください。
みんなの「#withyou #きみとともに」を見る
いろんな相談先があります
「居場所」を考えるイベント開きます

2学期が始まる。しんどくて、逃げたい……。夏休みが終わるのを前に、そんな思いを抱える子どもたちの「居場所」について考えるイベントを8月26日に昼と夜の2部構成で開きます。
(昼の部)10代が安心して過ごせる「居場所」とは?@日本財団ビル 14:30~17:30
子どもの問題を取材してきたノンフィクション作家の石井光太さん、自分の不登校経験をマンガ「不登校ガール」で描いた女優の園山千尋さん、フリースクールネモ代表の前北海さんが、「居場所」について考えるトークイベント。無料です。詳細や申し込みは→https://withyou-ibasho.peatix.com/view
(夜の部)本音トーク!「#居場所」@Twitter本社からTwitterライブ配信(@withnewsjp) 22:00~23:30
不登校経験があり、今は俳優や漫画家などとして活躍する個性的な面々が、つらい日々によりどころにした「居場所」について、本音トーク! ハッシュタグ「#わたしの居場所」に寄せられたアイデアもシェアしていきます!

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