「学校という小さなコミュニティから一歩離れてみては?」。進路や家庭環境、SNSなどの悩み……。しんどさを抱えながら中高生時代を乗り切った大学生に「生きづらさを考える授業」をしてもらいました。授業で出てきたリアルな声とは。
中高生時代にしんどかったことは?
参加してくれたのは、関西学院大学人間福祉学部の1~3年生です。
福祉や社会起業などについて学んでいる8人に、自身の中高生時代を振り返ってもらい、何がしんどくて、何が必要だったのか、考えてもらいました。
まずは「中高時代、何がしんどかったか」。小さな紙に、思いつくだけ書いてもらいました。
「進路」「家庭環境」「親の圧」「身体的な周りとの違い」「スクールカースト」「空気を読むこと」「貧困と低学歴」「逃げ場所がない」「クラスに適応しないといけない」……。その紙を元に詳しく掘り下げながら、どんな解決方法があるのか、2班に分かれて考えてもらいました。

<A班>
佐部利(さべり)ジャヴィッドさん、鉄谷紗理さん、藤原達人さん、森田慈音(じょん)さん(いずれも1年生)
<B班>
小澤和可奈さん(1年生)、瀧谷奈々子さん(1年生)、都築史佳さん(3年生)、橋爪正彦さん(1年生)
「自分がない」からこそ悩む
まずはA班です。「進路」は複数の学生が書きました。

先生に相談することはできましたが、様々な学部の大学生の声も聞きたかったといいます。


「自分の黒歴史暴露されるアカウントが……」
「SNS」という悩みも。
佐部利さんは、中学生の時のことを打ち明けてくれました。



佐部利さんはあっさりこう答えました。



SNSの悩みについて、鉄谷さんも経験を話してくれました。

「個性出せる場所、自分で探しに行って」
続いてはB班です。学校生活に悩みを抱えていたという橋爪さんは、寮生活だった中高生時代を振り返ってくれました。





A班の解決方法=「自分を持つ」
議論を1時間程度繰り返した後、それぞれの班に「しんどさの解決方法」を発表してもらいました。
A班発表者の森田さんは「いろんな人と会話をし、自分を見つけることが大事。旅行でも趣味でもいい。いろんなことを経験して、自分は何が好きなのか、知ることから始まると思います」。
なぜそれが大事なのか。
「人間関係において、嫌われることが怖くても、自分の芯が通っていれば割り切ることができるから」

B班は……「班としての答えは出ません」
B班はいろいろ悩みましたが、班としての答えは出ませんでした。
橋爪さんは個人的に考えた解決策として、「本音をさらけだせる場をつくる」と発表してくれました。
「社会的に逃げ場を伝えることも重要で、『逃げても良いんだよ』というメッセージを社会がたくさん発信してくれればいいのではないか」と話しました。
瀧谷さんは「解決策は、人間関係から一度離れること」と話します。
「悩みは人間関係から生まれるもので、解決策を探すために先生や親に相談するにしても、そこにも人間関係が生まれてトラブルになったりすることもある」
そういうときは一度、「人間関係」というものから離れてみては、と提案してくれました。

授業を通して考えたこと
話し合いを通して考えたことをそれぞれに書いてもらいました。









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