twitter facebook hatebu line LINE! IT・科学 2018/07/24 みんなの感想 ZOZO前澤社長の1日に密着「恋愛は?」「年収35億円、使い道は?」 ヨッピー(左)とスタートトゥデイの前澤友作代表取締役社長 ヨッピー ヨッピー 千葉 Q:千葉愛について 【PR】手話ってすごい!小学生のころの原体験から大学生で手話通訳士に合格 「なんか、社長ってやたらと千葉推しなんですよね」 「そうですね。会社は幕張にありますし、スタジアムや「ZOZOPARK HONDA FOOTBALL AREA」※のネーミングライツも取得しましたし、幕張で行われる花火大会のスポンサーにもなりましたし、千葉に家も建ててますし、『幕張手当』って会社の近くに住んでいる人には月に5万円の手当をお支払いしてます」 ※千葉市幕張にある、サッカー本田圭佑選手の所属事務所「HONDA ESTILO 株式会社」が運営するスポーツ施設 「なんでそんなに千葉に肩入れするんですか?」 「ひとつはさっきも言った『競争しないこと』っていうモットーから来るものですね。六本木とか渋谷みたいな場所に会社を構えると色んな会社があるからやっぱり埋もれちゃうじゃないですか。家賃だって高いし。だから競争から逃げて千葉に会社を置いてます。ここならじゅうぶんに存在感を出せますから」 「なるほど」 「あと、僕は千葉出身なので単純に千葉が大好きなんですよ……。だから僕を育ててくれた街に何かしらの恩返しがしたい、って」 「なるほど」 「国籍なんてどうでもいい、って言ってた人の発言とは思えん」 高い車を買おう さあ、そんなわけでやってきたのは高級車のディーラー「ロールス・ロイス・モーター・カーズ 東京」。今日は前澤社長が購入を検討している車の仕様を相談しに来たそうです。 なにこれ。ちなみにこれ1台で家が一軒買えるくらいの値段がします。 塗装の色をどうするか、シートの色はどうするか、材質は何を使うか、などなど特注品なので色々細かい注文があるらしい。 なんでも、前澤社長は「人と同じものが嫌」という厄介な性質を持っているらしく、もともとは買う車の仕様もほぼ決まっていたのに、同じような仕様の車を別の人が購入した、というのを聞きつけて更に仕様変更をかけにきたらしい。 このロゴも特注品の「ZOZO」のロゴに変えようか悩んでいるそうです。もちろん変えれば変えるほどそのぶん値段も高くなる。 乗せてもらったはいいもの、自分に似合わなさ過ぎて笑ってる僕。 ウッドパネルの種類も細かく指定できる。高級車買う時ってこんな感じなのか……! 「僕、元々はしがないバンドマンだったんですけど、こういう車が大好きだったんで、『いつか買ってやろう』ってずっと思ってたんですよね。だから若くてお金が無い頃、汚い恰好でこういうお店に来て『カタログをください』ってお願いしたんですよ」 「ああ、そういうのを見て『いつかビッグになるぜ!』って夢を膨らます、みたいな」 「そうそう。そしたら『カタログ?ないよ』みたいな。店員さんが寄っても来ない」 「ハッハッハ!カタログが無いわけないじゃん!うわー、そういうのって実際あるんだ!」 「あるある!今じゃピシッて出迎えてくれますけどね!」 「あ、スタッフさんが苦笑いしてる。まあ別のお店の話ですよね。別のお店」 「そうそう、別のお店!」 ちなみにこういう高級車って、ドアから傘が出てくるそうです。なにそれ。 「いや~~!カッコいいな~~!」を連呼しながら写真を撮る前澤さん。 オモチャを欲しがる子供みたい。まあそのオモチャが何千万円もするんですけど。 うれしそう。 「僕、『ここにしかないもの』『こだわってるもの』が好きなんですよ。職人が丹精込めて作った一品もの、とかそういうのに弱くて。アート作品が好きなのはそういう部分があるからですね。別に高いものが好きっていうわけではなくて、例えば今日履いてるジーパンもプライベートブランド「ZOZO」の3,800円のものですし。ただやっぱりこのジーパンむちゃくちゃこだわって作ってるものなので、その『こだわり』が好きなんです」 「なんでアートにハマったんですか?」 「最初は『壁に絵でも飾るか』くらいの感じだったんですが、一点ものの作品を買ったら『これはいいぞ』ってなりまして。文脈とか歴史があって、ここにしかない、みたいなものに感動を覚えるんです」 「なるほど。そのテンションでZOZOのオリジナルブランドとか作ったらこだわりが強くなりすぎてめちゃくちゃ大変そうですね」 「いやー、実際めちゃくちゃこだわってますよ!大変です!」 打ち合わせが終わったらまた次の場所へ! ストラディバリウスを聴く会 続いてやってきたのは何やらめちゃくちゃ家賃が高そうなレジデンスの一角。 ここは前澤社長が会長を務める公益財団法人現代芸術振興財団の事務所だそうです。 現代芸術振興財団は若手芸術家、若手音楽家の支援を目的として設立されたらしい。 入口には奈良美智さんの作品がデーンと飾ってたりする。恐れ多いわ! ちなみに今日の集まりは「ストラディバリウスを聴く会」だそうです。 「ストラディバリウスって、『こち亀』で見たことがある気がするんですけど、めちゃくちゃ高いバイオリンですよね?」 「そうそう。世界中の人が欲しがるバイオリンの逸品ですね。現存するのは世界に600本って言われてます。『買いませんか?』って売り込みがあったんですけど、『一回音を聴かせてください』ってお願いして今日の集まりを開いて頂きました」 「そういう売り込みって、会社宛に来るんですか?」 「いえ、僕のInstagram宛です」 「笑う。DMで『ン億円のバイオリン買いませんか?』って?相手にする前澤さんも前澤さんだけど、これ、書いちゃったら他にもばんばんセールスが来るかもしれないですね。まあ書くけど……」 「普段はそういうの無視するんですけど、『一回聴いてみたいな』って思って。だって、ストラディバリウス聴いてみたくないですか?」 「僕、音楽はサッパリなんでなんとも……」 「僕もバイオリンはあんまりわからないんですけどね……。正直言うと、今のところ別に買おうとは思ってないんですよ、でもちょっと聴いてみたいな、って。人生に一回くらい」 そしていよいよ取り出されたストラディバリウス! 会話を盗み聞きしていたのですが、どうやら数億円の値段がつけられている模様。 もはや完全に意味不明。 興味津々でうれしそうな前澤社長。 今日一日一緒に居て思ったのですが、こういう表情をしている時の社長は危ない。 そして実際に音楽家の方に演奏していただく。 値段が値段なので、この方もストラディバリウスを弾くのは今回が初めてなんだそうだ。 今日の為に、一週間前から借り受けて練習したそうですですが、「それでもまだまだ手になじむ感覚がない」っておっしゃってました。名器は人を選ぶらしい。 その音に聞き惚れる前澤社長。 聴いてても普通のバイオリンと何がどう違うのかが一切理解できない僕。 「いやー、すごいですね。高音域であれだけ厚みのある音が出るのがすごい……」 「すいません、僕にはサッパリわからないです」 「いやー、良いな……」 「あっ!欲しくなってるでしょ」 「いやでも、こういう名機を僕が持っててもしょうがないですからね。僕バイオリン弾けませんし。ストラディバリウスだって、ちゃんとした音楽家の人に弾いてもらった方が幸せでしょうし。うーん……。何かこれを活用する良い方法があれば……。お店を作って、来た人が演奏出来るような仕組みにすればいいのかな。でもそれだとセキュリティが……」 「やべぇ、買う理由を探し始めたぞこの人」 売り込みに来た人が言うには、こういう高い楽器は、支援の意味も込めて買った人が若手の音楽家に貸し出したりするケースが多いそうだ。「ストラディバリウスの貸与」を賞品として開かれるコンクールも多いらしい。 「なるほど。コンクールを開催したりするんですね」 「どんどん話が大きくなってきとる」 「でも、今週はちょっとお金を使いすぎちゃってるんですよね」 「何を買ったんですか?」 「京都で骨とう品買ったり、ちょっと大きな買い物の頭金を入れたり」 悩む前澤社長。 売り込みに来た人もさすがに数億円のものを即決で売れるとは思ってないでしょうから、今日の所は「検討します」ということでいったんお開き。そのうち「ZOZO前澤社長、ストラディバリウスを数億円で購入」とかニュースになるかもしれない。 今日一日でン千万の車だの数億円のバイオリンだのって脳みそが爆発しそうです、僕。 一日を終えて そんなわけで怒涛の一日を終えて前澤社長の自宅に戻ってきました。 一日の終わりには好きなワインを開けて飲むのが日課だそうです。 この日に開けたのは1本10万円の赤ワイン。 ちなみに昨日は100万円くらいのやつを飲んだらしい。 とりあえず社長が飲んだワインの、捨てる前の空き瓶の写真を置いておきますので、 ワイン通の人が見ると「うおー!あのワインだー!」とかテンションがあがるかもしれません。僕にはサッパリわからないけど。 カンパーイ! 「今日はどうでした?面白い記事になりそうですか?」 「いやめちゃくちゃ面白かったですよ。ポンポン出てくるお金の桁が意味不明すぎて脳味噌がバグるかと思いました」 「いやー、でも『この成金野郎!』って叩かれそうだな……」 「まあね。まあまあ。それは言われるでしょうね。ただ僕、今日丸一日くっついてて思ったことがあるんですよ。社長ってめちゃくちゃ矛盾を抱えてるなって」 「ほほう。と言いますと?」 「例えば、『国籍や戸籍に縛られたくない』って言ってた癖に、社長自身が地元の千葉にめちゃくちゃこだわってるじゃないですか」 「あー、確かに」 「あと、『お金がいらない国が理想』とか言いながら自分はお金使いまくってるし、『寂しがり屋だからみんなと一緒がいい』って言うくせに『人と同じものは嫌だ』とか言うじゃないですか。これ、めちゃめちゃ矛盾しとるぞって思ったんですよ」 「あーーー、言われてみればそうですね!」 「でね、僕は考えたんですよ。この矛盾する考え方を、どう説明したら良いのかな、って。どういう言葉で表すのが正解なのかなって。それでずっと考えてたんですけど、結論が出ました」 「おお、なんでしょうか」 「社長、つまり貴方は『ワガママ』です!」 爆笑する前澤社長。 「あー、ワガママかぁ。そう言われてみれば確かにワガママですね!」 「でしょ!車選ぶ時も『あれがいいこれは嫌だ。ここは特注しよう』とかずっと言ってるの見てて『なんてワガママなやつだ』って思ったんですよね。そういう意味では社長ってオタク気質なんですよ。めちゃくちゃお金持ってるワガママなオタクって感じです。こだわりの強さとか、欲しくなったら居ても立ってもいられなくなるとか」 「なるほど……。まさか『ワガママ』の一言で済まされると思わなかった」 「いや、でもそれで良いんだと思いますよ。社長が言ってた『常識を打ち破る』なんて、ワガママな人にしかできないことだと思います。『人と違うことをしよう』とかもそうです。なんだかんだ言ってみんな反発を恐れて協調しちゃって常識を打ち破れずに結局妥協することを繰り返すわけですから。今の日本社会って閉塞感がすごいし、みんな『誰かここの現状を打ち破ってくれよ』って思ってると思うんですよ。そういう時代に必要なのって、行動力を持った究極のワガママ経営者じゃないですかね」 「上手い具合に言っていただいてありがとうございます」 「いやお世辞じゃなくて本当にそう思ってますよ。これくらい吹っ切れた人じゃないと、時代ごと動かす、みたいな大きな仕事は出来ないんだろうなってすごく思いましたし、個人的にも勉強になりました。今日はお忙しいところありがとうございました!」 「こちらこそありがとうございました!」 玄関まで見送ってくれた前澤社長。 本当に寂しがり屋らしく「家に一人で居るの嫌なんですよね……」とかブツブツ言ってました。 さて、そんなわけで大富豪の一日密着、いかがだったでしょうか。 「規格外だわ」って思ってしまいましたが、本文中にも書いた通り、これくらい吹っ切れた人じゃないと世の中を動かす大きな原動力にならないのかもしれない。 今後ZOZOTOWNはプライベートブランドの展開、および海外マーケットの攻略に本腰を入れて乗り出すそうです。前澤社長、今後も頑張ってくれ~~~! 【企画・執筆】 ヨッピー https://twitter.com/yoppymodel 【撮影】 Andy Sawa Sho https://www.instagram.com/oignonsho/ 【編集】 withnews編集部 1 2 3 4