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陰キャラ・色黒・劣等感…… フォロワー57万人、ニャンさんの原点
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ツイッターで恋愛系の投稿が共感を呼んでいる現役大学生、ニャンさん(@radran10)。57万人以上のフォロワーがいてたくさんの「いいね」を集めていますが、子どものころから劣等感の塊でした。「陰キャラ」と言われても、言い返せなかった自分がいたといいます。ツイッターで恋愛系の投稿を始めた背景には、「認められたい」思いがありました。
――ツイッターを始めたきっかけは?
イケメンの親友よりモテたかったからです。ツイッターやインスタでフォロワーが多かったらモテるんじゃないかって。
初めはリア垢(リアルな友だちがフォロワーのメインアカウント)でやっていましたが、去年8月に名前をニャンに変えました。リア垢のときのフォロワーは200人くらいだった気がします。
――1年経っていないのに、フォロワーが55万人を超えました。モテるようになりましたか?
実際、周りの見る目が変わったんじゃないですかね。
なめられなくなりました。ツイッターでフォロワーが増える度に、俺をバカにする発言が減っていったんですよ。バカにしていたやつから、「お前すごいな」っていう感じで言われました。
お前の「普通」を押し付けてくるなよ。しんどい。
— ニャン (@radran10) 2018年4月16日
――バカにされていた?
俺、結構劣等感があるんです。肌が黒くて、小・中学校のころはいじられてたんですよ。毎日毎日、嫌でつらかったですね。でも、どうせこんな自分だから仕方ないなって。弱かったんです。
冷静に考えたら、あれはいじめ。結構笑いものにされていました。
「自分はなぜ生きてるんだろう」「意味はあるんだろうか」「友達には好かれてるんだろうか」、みたいなモヤモヤした悩みも常にありました。
「アイツ裏ではこう言ってたよ」とかそれを報告してくる奴の方がよっぽどタチ悪い。「知らぬが仏」を学んでくれ。
— ニャン (@radran10) 2018年2月23日
――女の子にモテたいだけではなかったんですね。
笑いものにされたくなかったのかな。
でも、バカにされることによって、女の子の評価も下がるわけじゃないですか。めっちゃ嫌だったんですよ。余計モテなくなると思って。
「認められる=モテる」という方程式ではありますね。
――劣等感はなくなりましたか?
劣等感はありますよ。普通に。劣等感を持たないと成長しないんじゃないかな。満足しちゃうと終わっちゃいそうな気がして。
今までの劣等感は、「どうせ俺ダメだから……」みたいな感じでしたが、他人に認められるようになって、「いい劣等感」に変わったというか、もっと上を目指したいという向上心に変わりました。
突然「病みモード」に入っちゃうの自分でも辞めたい。原因不明。
— ニャン (@radran10) 2018年6月22日
――自分のキャラクターに悩んでいる中高生はいると思います。著書では「『陽キャラ』と『陰キャラ』っていう立場付けがそもそもめんどくさい」と書かれていました。
「陰キャラ」と呼ばれている人たちは、逆転したい人の方が多いんじゃないですかね?
俺はそうだったんですよ。パリピなやつに「お前陰キャラだ」って言われたけど、当時は言い返せなかった。笑っていました。
他人は変わらないので、自分が変わらないといけない。陰キャラは、言葉で悪いですけど、立場がないというか、権力が低いじゃないですか。「嫌われるのが怖かったら何もはじまんねぇよ」みたいなことを結構言うんですけど、自分が変わらないと他人は変わらない。
――ニャンさんは、ツイッターという「武器」を手に入れましたが、「武器」が見つからない人もいます。
武器というよりかは、俺はたまたまツイッターをやってたんですけど……自分はダメだって思い込むことが「武器」を無くしているんですよね。「武器」を見つける前に、自分はダメだという気持ちを持たなければ、自然と見つかると思うんですよ。
「俺はいける」と思うのも「武器」です。そう思える人の方が少ないので、「武器」になると思います。
俺がめちゃくちゃ病んでた時に「お前 一年前の悩み言える?」ってセリフに助けられた。めちゃくちゃ好きな一言。
— ニャン (@radran10) 2018年6月27日
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