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#2 辺境旅

「まるで天に昇る龍」 秘境の紅葉、どこにある? 絶景の正体

天に昇る龍のような紅葉=奈良県上北山村のナメゴ谷周辺、内田光撮影
天に昇る龍のような紅葉=奈良県上北山村のナメゴ谷周辺、内田光撮影 出典: 朝日新聞社

目次

コントラスト、なぜできた?

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 緑の山肌にひと筋、赤や黄の紅葉がコントラストをなす絶景が、奈良県南東部の上北山村にあります。これまであまり知られていなかった秘境の絶景ですが、最近、広く知られるようになりました。訪れた人の中には「まるで天に龍が昇るような光景」という声も。なぜこんな風景がうまれたのでしょうか。(朝日新聞大阪本社映像報道部・内田光)

ナメゴ谷の全景=内田光撮影
ナメゴ谷の全景=内田光撮影 出典: 朝日新聞社

延焼防ぐ「防火林」の役割?

 上北山村の地域振興課によると、要因のひとつは、防災林としての役割にありそうです。山にスギなどの針葉樹を植林したとき、山頂部や尾根筋の原生林を切らずに残し、土砂崩れなどの災害を防いでいるそうです。山火事が起きても、針葉樹に比べると、色づいている広葉樹のほうが延焼しにくいそうで、防火林の一面もあるようです。

領土の境界線?

 一方、筆者が写真を撮りに行って出会った地元の男性は、「植林した土地の境界線が他人の土地と区別しやすいように残してある」と話していました。

 諸説あるようですね。

早朝から多くのカメラマンが絶景を撮影していた=内田光撮影
早朝から多くのカメラマンが絶景を撮影していた=内田光撮影 出典: 朝日新聞社

撮影するなら日の出から数時間がオススメ

 秋の絶景は先週末がピークだったようで、多くのアマチュアカメラマンが撮影ポイントを訪れていました。よく来るという男性によると、いちばん良い写真が撮れるのは日の出からの数時間で、尾根の紅葉に斜光がきれいに入ると最高だそうです。

朝8時過ぎにはカメラマンが20~30人

 ナメゴ谷までは大阪市内から車で約2時間。筆者は早朝3時に家を出て、5時に到着しましたが、すでに先客が3人。色々な人に話を聞くと、兵庫県や京都府からも。みなさんいったい何時に出発されたのでしょうか。日が昇って明るくなってくると、さらに人が増え始め、8時過ぎには20~30人ほどが山中の峠道に集まっていました。

見頃を迎えるナメゴ谷の紅葉=内田光撮影
見頃を迎えるナメゴ谷の紅葉=内田光撮影 出典: 朝日新聞社

写真コンテストで注目

 これまでは知る人ぞ知る絶景でしたが、数年前にナメゴ谷の写真がコンテストで入賞したのがきっかけで、じわじわと知られたそうです。実は、秋だけではなく、春もサクラの白い花と山肌の常緑が美しいコントラストをつくるそうです。

行く前に道路状況の確認を

 ただし、撮影ポイントは峠道の途中。国道とは言え、道は狭く、カーブの多い道路。撮影ポイントのそばに3台ほど車をとめるスペースはあるものの、駐車場はありません。撮影ポイントは、上北山村の公式ブログ「かみブログ」で紹介されていますので、そちらをご参考に。道路拡幅工事のため、通行止めになっている場所もあるので、確認が必要です。

奈良県吉野郡上北山村から、山村の田舎情報をお届けします♪

上北山村のナメゴ谷周辺は、山肌に常緑針葉樹が植林されているのに対し、尾根筋には広葉樹が手つかずのまま残り、秋の紅葉の季節は両者のコントラストが尾根をまるで龍が登っていくような珍しい光景を創り出します。 アクセス。ナメゴ谷。上北山村。吉野路エリア。自然。観光。奈良県観光公式サイト「あをによし なら旅ネット」(旧大和路アーカイブ)あおによし なら旅ネット。奈良大和路への旅に役立つ観光情報満載!伝統行事をはじめ、神社仏閣の秘宝・秘仏の特別公開などのイベント、観光名所、観光モデルコース、ガイドツアー、宿泊温泉、グルメお土産などのおすすめ情報がご覧いただけます。

 マナーを守って、美しい紅葉をみんなで楽しめるように、心がけましょう。






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