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Newmanさんからの取材リクエスト
今秋、在阪FM局の洋楽専門番組が次々と終了しましたが、一般的に洋楽は数字が取れなくなってきているのでしょうか?
洋楽専門ラジオ番組が相次ぎ終了 犯人は「若者の洋楽離れ」なのか?
10~30代をコアターゲットに高い聴取率を誇る大阪のFM802で今年9月、2つの洋楽専門の音楽番組が終了し、話題になりました。「洋楽離れ」が声高に叫ばれる昨今、これもその余波なのでしょうか。「ラジオの洋楽番組」のいまを探ってみました。
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今秋、在阪FM局の洋楽専門番組が次々と終了しましたが、一般的に洋楽は数字が取れなくなってきているのでしょうか?
10~30代をコアターゲットに高い聴取率を誇る大阪のFM802で今年9月、2つの洋楽専門の音楽番組が終了し、話題になりました。「洋楽離れ」が声高に叫ばれる昨今、これもその余波なのでしょうか。「ラジオの洋楽番組」のいまを探ってみました。
今秋、在阪大手FM局の洋楽専門番組が次々と終了しましたが、一般的な傾向として、洋楽は数字が取れなくなってきているのでしょうか?また、近年ストリーミングが普及し、簡単に音楽を聴ける環境が整いつつありますが、このようなサービスを踏まえ、各局が対抗策としてどのような取り組みをしているのかも取材してほしいです。 Newman
10~30代をコアターゲットに高い聴取率を誇る大阪のFM802で今年9月、2つの洋楽専門の音楽番組が終了し、話題になりました。「洋楽離れ」が声高に叫ばれる昨今、これもその余波なのでしょうか。海の向こうのホットなナンバーに出会える貴重な場として若者がこぞって耳を傾けた「ラジオの洋楽番組」。そのいまを探ってみました。
終了したのは、「SUNDAY SUNSET SUTDIO」と「JOY SQU―AIR」という番組です。前者は1970~90年代の洋楽ヒットナンバーを、後者は最新の海外ヒットソングを中心に紹介する人気番組でした。特に「SUNDAY~」は、1989年の開局から続く老舗の番組。惜しむ声は少なくありません。
音楽ソフト(CD、レコードなど)の生産額全体に占める邦楽・洋楽の比率は、少し前まで「8:2」が業界の常識でしたが、日本レコード協会の統計では、2010年にその洋楽が20%を切り、昨年は13%まで後退。金額ベースでも10年前の6割の落ち込みで、邦楽以上の深刻さです。今回の番組改編、マーケットの洋楽不振との関連を考えずにはいられません。
sunday sunset studio 終わってたなんてショック…
日曜の楽しみが…
ロスがでかい…
— KaNaE (@thekabbadies) 2015, 10月 4
SUNDAY SUNSET STUDIO終わったの悲しいな。
洋楽は、もう勝負できるコンテンツではなくなったんだと痛感する。
そういうやつらは、apple music
のラジオでも聴いてろってことかね。
— 鮫 (@same_0309) 2015, 10月 4
公園からの帰り、お気に入りの802聞いてたらSUNDAY SUNSET STUDIOが今日で最後と。26年もやってたんだ。開局した時からかな。中学から聞いてた番組がなくなるのは寂しいな。懐かしい洋楽聴けて大好きやったのにな。
— かえぼん (@kaebon) 2015, 9月 27
「いや、それは少し違います」。同局の編成部長山本剛志さんに改編の狙いをうかがったところ、そんな答えが返ってきました。
「海外ではテイラー・スウィフトや、ワンダイレクション、ブルーノ・マーズといった新世代のスターが次々現れ、日本でも若者の間ですごい人気ですよ」。確かにテイラーの今年5月の来日公演は、洋楽不振がうそのような盛り上がりぶり。よくよく考えれば、この10年で、洋楽アーティストが多数出演するロックフェスティバルが日本でも若者の音楽文化として定着しています。
山本さんはその点を踏まえた上で、注目すべきは、今の若い人たちの音楽を楽しむスタイルの変化だと言うのです。
「10~30代の世代は、洋楽・邦楽を区別しません。両者の間に壁はないのです。『いいもの』『耳なじみのいい曲』を選ぶというシンプルな志向。テイラーも聞くけど、ワンオクロックや西野カナも楽しむんです。だから私たちも、両者を区別せず、近い将来ブレークする音楽を、関西のミュージックラバーにいち早く届けていこうと思います」。2つの後番組も音楽番組ですが、そこでは洋楽、邦楽ミックスさせて、流す方針です。
「確かに洋楽に対するとらえ方が、10~30代と、それより上の世代とでびっくりするほど違いますね」
そう語るのは、ラジオ番組の制作を手がける「ヤング・スタッフ」代表取締役の大高英慈さんです。同社は、音楽評論家湯川れい子さんがDJを務め、1970~80年代に人気を博した洋楽専門の音楽番組「全米トップ40」を制作したことで知られます。大高さん自身も当時、アシスタントディレクターとして現場の空気を吸った一人です。
同番組は、全米音楽チャートのカウントダウン番組「American Top 40」の原盤を空輸して放送。現地とほぼ同時に全米のヒットソングを流していました。リスナーは、合間に湯川さんが行う曲の解説やアーティストの紹介に、夢中で耳を傾けました。
「あの頃の若者は、ロケットを飛ばして月にいくとんでもない国、米国の文化に飢えていた。インターネットがない時代、米国の最新音楽事情をいち早く把握できる場として、絶大な支持を集めました」
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