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サカナクション山口一郎、カラオケ館ジャック 音楽業界の未来を語る

快進撃を続けるサカナクション。フロントマンの山口一郎が、カラオケ館に出現した理由とは? 音楽業界への未来について語った。

「未来の音楽に嫉妬していたい」と語る、サカナクションの山口一郎=10月22日、カラオケ館上野本店
「未来の音楽に嫉妬していたい」と語る、サカナクションの山口一郎=10月22日、カラオケ館上野本店

目次

 サカナクションがクラブイベント「NF」を始め、同名のレーベルも立ち上げた。映画「バクマン。」の主題歌「新宝島」のヒットや、5年ぶりの武道館公演の成功など快進撃を続けるサカナクションが、NFに込めた思いとは。フロントマンの山口一郎が、ストリーミング時代の原盤ビジネスのあり方から、音楽と政治の距離感まで縦横無尽に語った。

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カラオケ館の一室をジャック

 NFは、音楽やファッション、アートが融合したクラブイベントだ。サカナクションは7月、東京・恵比寿のリキッドルームで前身となる「NIGHT FISHING」を開催。9月には名称をNFへと改め、第1回の設立パーティーを開いた。

 10月22日には、カラオケ館上野本店をジャックしたレッドブル・ミュージック・アカデミー主催の音楽イベント「LOST IN KARAOKE」に「NF ROOM」を出展。一部屋丸ごと貸し切って、山口と電子音楽家AOKI takamasaによるDJや、メディアアーティスト真鍋大度率いるライゾマティクスによるDJ・VJなどのパフォーマンスを繰り広げた。

 イベントの終了直後、カラオケ館の一室で山口に話を聞いた。

「LOST IN KARAOKE」での山口一郎(左)らのパフォーマンス=(C) Suguru Saito / Red Bull Content Pool
「LOST IN KARAOKE」での山口一郎(左)らのパフォーマンス=(C) Suguru Saito / Red Bull Content Pool

「完全に汽水域ですよね」

 ――カラオケ店という異色な空間でのイベントはいかがでしたか。

 カラオケは若者の遊び方としても身近だし、世界各国「KARAOKE」って言うぐらい認知されている。日本の一つの文化とも言える場所で、アンダーグラウンドなものやサブカル的なもの、アートを発信するのは、すごくいい違和感がありますよね。

 ――クラブを営業する場合は、風俗営業法の許可をとらないといけない。一方、カラオケ店は必要ありません。カラオケ店でクラブイベントをやってしまうというのは、硬直化した法制度を揺さぶり、攪乱するような試みで興味深いです。

 完全に汽水域(河川などで淡水と海水が混ざり合う水域)ですよね。音楽ビジネス的な観点からすると、CDやレンタルの売り上げが年々減少するなかで、カラオケは伸びている。音楽を好きな人の発散の場として大衆化されているし、生活の一部になっていると思います。面白いですね。

 今回のNF ROOMには、今まで仕事でかかわってきた人たちがたくさん遊びに来てくれました。パリコレで「アンリアレイジ」のショーを手がけた演出家の金子繁孝さんが、まったく関係ないのにライティングしてくれたり。

 海外だと契約の関係でなかなか参加できないこともあるでしょうけど、こういう文化祭的なノリにも対応できちゃうのは日本の面白さですね。

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