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「一日見ても飽きない」時計 定価100万円 作者に聞いたその魅力

「一日見ても飽きない」。そんな時計が、ネットで話題です。値段は何と100万円。「Ferrolic(フェロイック)」に込められた思いとは?

生き物のような時計「フェロイック」
生き物のような時計「フェロイック」 出典: Ferrolic | Where digital meets nature.

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 「一日見ても飽きない」。そんな時計が、ネットで話題です。パネルの上の「墨汁」が変化をしながら、数字が現れてきます。正真正銘のアナログ時計ですが、どこかアートな雰囲気。あるいは、生き物のようにも…。「Ferrolic(フェロイック)」という名のこの時計。現在、世界24台限定で、一つ8300ドル(約100万円)で販売されています。世にも奇妙な時計に込められた思いとは? 生みの親であるオランダ人デザインナーのゼルフ・クーマン (Zelf Koelman)氏に、聞きました。

NASAが開発した「磁性流体」

 フェロイックに使われているのは、磁性流体(ferrofluid)という物質でです。1963年にNASAが開発しました。もともとは、無重力状態でロケットの液体燃料を運ぶ際のアイテムとして開発されました。直径が10nm(ナノメートル=10億分の1メートル)の粒子と水や有機溶剤などの混合液で、「砂鉄のような液体」と呼ばれ、磁石の引力で形を自由自在に姿を変えられます。

 デザイナーのクーマン氏が、数年前にこの磁性流体の不思議な特性に惹かれ、何か実用化できないかと考え、たどり着いたのが、時計でした。

NASAが開発した「磁性流体」を使った時計「フェロイック」
NASAが開発した「磁性流体」を使った時計「フェロイック」 出典:Ferrolic | Where digital meets nature.

ディズニーに学んだ、自然のダイナミックさ

 フェロイックは、パネルの後ろにある磁石が動くことで、文字の形を表現します。その変化の様子は、水墨画のように、磁性流体の一滴一滴が動き回ります。

 クーマン氏によると、デザインする際に、最もこだわったのは「ナチュナル・ダイナミックス(natural dynamics)」で、自然に近いダイナミックな動きでした。ダイナミックスと数字・文字・物語と結合させれば、シンプルなアニメになるのではないかと考えたそうです。

 クーマン氏が参考にしたのは「ディズニーアニメ」でした。「ディズニー作品とは比べものになりませんが、少なくとも共通するものがあると思います。つまり、アニメーションに息吹(life)を吹き込む事です」と話します。

水墨画のように文字盤が変化していく「フェロイック」
水墨画のように文字盤が変化していく「フェロイック」 出典:Ferrolic | Where digital meets nature.

100万円の理由、新型も開発中?

 フェロイックの電源は電池ではなく、コンセントを使ってます。クーマン氏によると、現在は、パネルの前に流れる磁性流体の寿命延長に努力しているそうです。

 24個限定で発売されたフェロイック。100%ハンドメイドで、希少価値が高いということで、8300ドル(約100万円)の値段が設定されました。いくつか売れたかは明かされていませんが、現在、新しいモデルの開発も始めているそうです。販売の収益は新モデルの開発費用に充てられ、近い将来、より手頃な値段のフェロイックが生まれるかもしれません。

 日本について「豊かな文化と自然を持っている国」と言うクーマン氏。「多くの日本人が、フェロイックで表現した、自然の中の美しさである『ダイナミックス』に気づいてほしいです」と話しています。

 最新情報や問い合わせ先は、公式サイトに掲載されています。

関連リンク:Ferrolic | Where digital meets nature.

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