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元電通マンの高松さん、自腹で宇宙へ「10年、働きまくって蓄えた」

元広告クリエーターの高松聡さんが、宇宙飛行士としてのロシアでの訓練が大詰めを迎えています。訓練費用は数十億円。高松さんを駆り立てるものと?

記者会見に臨む高松聡さん=6月22日、モスクワ、駒木明義撮影
記者会見に臨む高松聡さん=6月22日、モスクワ、駒木明義撮影 出典: 高松さん「宇宙、2~4年後に」 米の会社と飛行契約:朝日新聞デジタル

目次

 元広告クリエーターの高松聡さん(52)が、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士としてのロシアでの訓練が大詰めを迎えています。高松さんは、富豪向けの宇宙旅行を手がける米国のスペースアドベンチャーズ社とISSへの飛行契約を6月に締結。2017~19年ごろの宇宙行きを目指すことを表明しました。費用は数十億円とされていますが、高松さんを宇宙に駆り立てるものとは?

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日露仏でソユーズシミュレーション。

Posted by 高松聡 on 2015年6月8日

電通の元社員

 高松さんは、宇宙で撮影したCM制作などを手がけた大手広告会社電通の元社員。ソユーズとISSに搭乗する民間人宇宙飛行士の候補者として訓練に参加することが決まり、今年1月からロシアで訓練しています。

費用は数十億円

  スペースアドベンチャーズ社との飛行契約では費用は数十億円とされていますが、高松さんは「資金のメドを立てた上で契約に至った」と説明しました。

 高松さんは会見で、富豪向けの宇宙旅行を手がける米国のスペースアドベンチャーズ社と、22日付でISSへの飛行契約を結んだことを明らかにした。数十億円とされる費用については「資金のメドを立てた上で契約に至った」と説明した。同社の報道発表文は「今後2~4年のうちに彼の夢が実現することを期待している」としている。
高松さん「宇宙、2~4年後に」 米の会社と飛行契約:朝日新聞デジタル

「アートプロジェクトへの重圧感じる」

 ――訓練が大詰めを迎えています。現在の心境は。

 9月2日に予定されているソユーズ宇宙船の打ち上げをもって私の訓練が終わります。宇宙から高画質で地球の映像を記録して地上で再現したり、ISSに設置した高画質カメラを地上のスマートフォンから操作してもらったりすることで宇宙体験を多くの人と共有する「ソーシャル・アートプロジェクト」をすばらしいものにしなければならないとプレッシャーを感じています。訓練はある意味強制ですが、終わったあとは自ら目標に向かって行動を起こさなくてはいけません。いったん日本に戻りますが、その後は海外に拠点を構え、企業やアーティスト、デザイナーらと協力してプロジェクトを進めていきます。

「宇宙を五感で感じたい」

 ――なぜ宇宙を目指すのですか。
 6歳のときにアポロ11号の月面着陸をテレビでみたことがきっかけで宇宙に興味を持ちました。中学生の時から物理が大好きになり、その後量子力学や相対性理論を学び、宇宙の果てはどうなっているのか、宇宙はどうやって生まれたのか、ということを考えるようになりました。「百聞は一見にしかず」といいますが、「一見」を是非果たしたい。宇宙を五感で感じたいのです。

「水上サバイバル訓練が最も過酷」

 ――最も辛かった訓練と楽しかった訓練は何ですか。
 ソユーズが想定外の海上に着水したときの対応を学ぶ「水上サバイバル訓練」が一番大変でした。狭いソユーズ船内でクルー3人が宇宙服から水上にでるための服へ着替えをするのですが、室温30度以上、湿度100%近くの中で1時間かかり、体温は40度まで上がるのです。一番楽しかった訓練は、やはり疑似無重力体験ですね。サラ・ブライトマンとも一緒でした。何度でもやりたいですね。

生きてます!無事5日間の水上サバイバル訓練を終えました!水上サバイバル訓練は、ウインターサバイバル訓練よりタフだと聞いていました。記者発表以降の疲れもとれないまま5日間のトレーニングに入ってしまい、実は毎日不安な気持で目覚めました。...

Posted by 高松聡 on 2015年7月10日

「10年間蓄えた資金充てた」

 ――費用は数十億円と言われていますがどのように工面されたのでしょうか。
 費用は契約上明らかにできません。05年に電通を辞めて自ら広告会社を立ち上げました。昼夜土日問わず働きまくりました。幸いにもこのビジネスが成功して10年間蓄えた資金を充てました。

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