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給食費未納で提供停止、何が問題か? 「無銭飲食」「子どもが犠牲」

埼玉県北本市の中学校が6月、給食費を納めなければ提供を停止する通知を出しました。賛成の意見がある一方、「子どもが犠牲に」という声も…

給食費未納で提供停止は是か非か?
給食費未納で提供停止は是か非か?

目次

 埼玉県北本市の中学校が6月、給食費を納めなければ提供を停止する通知を出しました。結局、全家庭が納付するか、納める意思を示しましたが、市の対応には「停止は当然」「子どもが犠牲になることはあってはならない」など、様々な意見が寄せられました。この騒動、背景にはモラルの問題以外にも、経費を一方的に求められることへの反発もあったようです。

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滞納180万円、食材購入に支障

 北本市が出した通知では、給食費の未納が3カ月続いた家庭は給食の提供を停止し、弁当を持たせるよう求めるものでした。該当したのは43人でしたが、全員が納付するか納付の意思を示したため、停止する事態にはなりませんでした。

 北本市に四つある全市立中学校では、給食費として生徒1人あたり月4500円を集めています。通知を出した時の滞納総額は、4~6月分だけで約180万円(一部未納も含む)に上りました。計画通りに食材購入ができなくなる恐れが出たため、4校の校長は「未納額がこれ以上膨らむ前に手を打とう」と措置に踏み切りました。

出典:pixta
学校給食費の未納が3カ月間続いたら、7月から給食の提供を停止します。その間は弁当を持参させてください――。埼玉県北本市の中学校が6月、保護者に通知を出したところ該当する43人全員が納付するか、納める意思を示した。学校のやり方に「ほかの家庭は払っているのだから当然だ」という声があがる一方で、「親の責任を子どもにおしつけるのはやり過ぎだ」との声もあがる。未納家庭の生徒への給食停止を決めたのは、北本市に四つある全市立中学校。生徒1人あたり月4500円の給食費の滞納総額は、4~6月分だけで約180万円(一部未納も含む)に上る。計画通りに食材購入ができなくなる恐れが出たため、4校の校長は「未納額がこれ以上膨らむ前に手を打とう」と措置に踏み切った。
給食停止、やり過ぎか 埼玉・北本市「未納なら弁当を」:朝日新聞デジタル

「厳しく言えば無銭飲食」「子どもに疎外感」

 北本市の通知には、賛否、様々な意見が朝日新聞の投稿欄に寄せられました。

 賛成の立場からは「厳しく言えば無銭飲食」と指摘。「正直者がバカを見るような社会であってはならないと思う」と、未納の深刻さを訴えました。

 「子どもが犠牲になることは、あってはならない」という声もありました。「クラスの中で自分だけ給食を食べられなければ、その子は疎外感を抱き、罰を与えられているような気分を味わうだろう」と、子どもへの影響を気遣いました。

出典:pixta
給食費の未納は厳しく言えば無銭飲食であり、一般社会であれば罰せられて当然の行為だ。1年以上払わずに卒業した例もあると聞くと、開いた口がふさがらない。長く滞納しているケースで提訴した自治体もあるようだが、悪質な場合には厳しく対応すべきだ。
 北本市の中学校の対応について「やりすぎ」といった声もあるらしい。しかし、正直者がバカを見るような社会であってはならないと思う。
2015年7月15日:(声 どう思いますか)7月4日付掲載の記事『「給食停止」当然?やり過ぎ?』:朝日新聞紙面から

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