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油井宇宙飛行士、ISSへ スゴ腕、戦闘機パイロットの経歴
油井亀美也宇宙飛行士が乗る宇宙船が7月23日に打ち上げられます。油井さんは、航空自衛官出身のスゴ腕パイロットとして知られています。
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油井亀美也宇宙飛行士が乗る宇宙船が7月23日に打ち上げられます。油井さんは、航空自衛官出身のスゴ腕パイロットとして知られています。
国際宇宙ステーション(ISS)へ向かう油井亀美也宇宙飛行士ら3人が乗るソユーズ宇宙船が日本時間の23日午前6時2分に打ち上げられます。油井さんは、航空自衛官出身。限られた操縦士しかなれないテストパイロットをつとめ、ありとあらゆる飛行機に搭乗してきたスゴ腕パイロットとして知られています。公開中のブログには「自分の死を含め、直視するのが仕事」と宇宙飛行士への決意を語っています。
油井さんは21日、発射場のあるカザフスタンのバイコヌールで、打ち上げ前の記者会見をしました。「今回飛行できて幸せな気持ち。これまで十分訓練も受けたので、全く心配していない」と、目前に迫った宇宙飛行への意気込みを語りました。
また、油井さんは8月に種子島から打ち上げられる無人補給機「こうのとり」を受け止め、地上の支援には若田光一・宇宙飛行士(51)があたることが決定。油井さんは「大変重要な仕事なのでしっかりやりたい。若田さんがサポートしてくれるので、私も集中できる」と話しました。
油井さんは、打ち上げ間近のイベントや心境をツイッターで発信しています。家族と1時間の面会した後に5時間の仮眠。目が覚めると打ち上げまで分刻みのスケジュールだそうです。
家族との1時間の面会も終わり、5時間の仮眠に入ります。次に起きたら、分刻みのスケジュールで、打上げ迄!打上げ後も、多くのタスクが待っているので、とても忙しい1日になります。皆さん、応援を宜しくお願い致します!それでは、宇宙へいってきます!美しい亀の飛躍の一歩をご覧ください(笑)。
— 油井 亀美也 Kimiya.Yui (@Astro_Kimiya) 2015, 7月 22
油井さんが生まれ育ったのは千曲川の源流、人口約4400人の長野県川上村。「村の人のことをみんな知っているような小さな村」だったそうです。
美しい夜空をいつも望遠鏡で眺めていた少年時代。「こんなところに行けたらなんて素晴らしいだろう。天文学者か宇宙飛行士になりたい」と思っていたそうです。
進学を控えた高校3年の時。「現実味がない」と両親に反対され、授業料が免除される防衛大学校に進学、航空自衛隊に入隊しました。
空へのあこがれは捨てきれず、自衛隊では、ごく限られたパイロットしかなれないテストパイロットとしてF15戦闘機など、ありとあらゆる飛行機に搭乗。2009年、宇宙飛行士候補に選ばれ、夢をかなえました。
油井さんら3人が乗るソユーズ宇宙船は、当初、今年の5月に打ち上げ予定でした。しかし、4月28日にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられたロシアの無人補給船「プログレスM―27M」が制御不能になる事故が発生。油井さんの打ち上げは延期されました。
制御不能になったロシアの無人補給船「プログレスM―27M」の積み荷には、食料や燃料を含む約2トンの物資のほか、クルーの家族が心を込めて書いた手紙もあったそうです。
JAXA名誉教授の的川泰宣さんは「ロシアのロケットは50年以上前のエンジンなどが使われている場合もあるが、技術者はメンテナンスもしているはずで、古いということだけが失敗の原因とはならない。一方、給与の未払いで作業員のストライキが起きているケースもあり、人的な要因も考えられる」としたうえで、「世界のロケットは、20~30機に1機の割合で失敗しており、今回はたまたま重なったのかもしれない」と話しています。
油井さんは、ネットで公開中の日記で、宇宙飛行士について「夢を与えられる素晴らしい職業」とした上で、「自分の死を含め、直視するのが不快な現実を見つめ、対応を準備するのが仕事」とも述べています。(第9話「緊急事態に備える」 http://iss.jaxa.jp/astro/report/column/yui/09.html )
航空自衛隊のテストパイロット出身で、訓練中のトラブルにも淡々と対処する職人のような油井さん。ISS船長を務めた若田光一さんは「彼なら安心して見守れる。一緒に飛ぶ仲間からも信望が厚い」と太鼓判を押す人柄と実力の持ち主です。
ISSへは、物資を運ぶ補給機「こうのとり5号機」が8月16日午後10時1分に種子島宇宙センターから打ち上げられる予定で、油井さんがISS滞在中にこうのとりがドッキングする可能性も高まっています。
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