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宴会の”そそう” ノロウイルスの危険 カラオケ店処理班に聞く対処
歓送迎会シーズン、飲み過ぎて、吐いてしまう人も。そんな時、気を付けたいのがノロウイルスです。その道のプロであるカラオケ店の「処理班」に、対処法を聞きました。
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歓送迎会シーズン、飲み過ぎて、吐いてしまう人も。そんな時、気を付けたいのがノロウイルスです。その道のプロであるカラオケ店の「処理班」に、対処法を聞きました。
春の歓送迎会のピーク、ついつい飲み過ぎてしまい、"そそう"をしてしまう人が現われる時期です。せっかくの宴会の雰囲気を台無しにしてしまうばかりか、ノロウイルスなど、感染症の危険も。その道のプロフェッショナルであるカラオケ店の「処理班」に、的確な対処法を聞きました。
首都圏を中心としたカラオケ店チェーン、パセラリゾーツ銀座店では、週に1~2人ほど、吐いてしまう人が出るそうです。ノロウイルスが注目され始めた2006年ごろから、店員に汚物処理の研修を徹底し、各店に専用の装備を配布しています。
汚物の処理で気を付けたいのは、直接、接触しないことです。ノロウイルスは、生存力が強く、家の中や空中に舞っても長い時間、感染力を失いません。
パセラでは、専用の手袋と、エプロンを常備しています。お客さんから「通報」があると、すぐに着替えて「出動」します。特に、エプロンは重要で、知らない間に自分の衣服にウイルスがついてしまうのを防ぐことができます。
汚物で汚れた服も要注意です。生命力の強いウイルスなので、服についただけでも感染する可能性があります。汚物の掃除をした人は特に注意する必要があります。
パセラでは、汚物に対処するための道具は、基本的に使い捨てです。処理が終わった後も、直接、手で触れないまま着替えていき、そのまま捨ててしまいます。汚物を集める器具も使い捨てです。
カーペットなどに嘔吐した時は、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)を薄めて消毒するなどして、対応します。インフルエンザウイルスと違い、ノロウイルスはアルコール消毒では完全には死滅しません。消毒は薄めた塩素系洗剤を使います。衣服も消毒しないまま洗濯してしまうと、洗濯機の中で他の洗濯物を汚染してしまうので要注意です。
パセラでは、市販の業務用処理キットを使用して対処しています。使った紙ナプキンなどは、その場で廃棄しながら作業を進めます。
感染してしまうと、おう吐、下痢、腹痛などを引き起こすノロウイルス。感染力の高さから、自分だけでなく、周りの人にも迷惑をかけてしまう危険があります。
パセラリゾーツ銀座店の佐々木一仁総店長は「万が一の場合は、すぐに、フロントまでご連絡をお願い致します」と話しています。歓送迎会で盛り上がったとしても、ほどよい酒量で楽しみましょう。