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2015年01月26日

トヨタ、1000万台への軌跡 復興、成長、バッシング、高級路線…

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トヨタ・ミライ(上)とトヨペット・クラウン

トヨタ・ミライ(上)とトヨペット・クラウン

出典: 朝日新聞


 2014年の国内・海外合計の世界販売台数が初めて1千万台を超え、3年連続で世界トップを維持したトヨタ自動車。戦後復興と高度経済成長による大量生産、高品質に裏打ちされた輸出拡大、貿易摩擦と円高を回避する海外生産シフト、価格競争に対抗するコア技術の発明と高級化路線――。その歩みは、戦後日本の経済史と重なる。

大のクルマ好きとして知られる、トヨタ自動車の豊田章男社長(中央)。創業家出身の求心力で巨大グループを率いる=2010年3月30日

大のクルマ好きとして知られる、トヨタ自動車の豊田章男社長(中央)。創業家出身の求心力で巨大グループを率いる=2010年3月30日

出典: 朝日新聞

【1959年】国内生産10万台

 豊田佐吉が創業した豊田自動織機の自動車部門が分離・独立し、トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)が設立されたのは1937年。物資統制に苦しみながら、軍用トラックなどを生産した。
 終戦後、欧米メーカーから部品を輸入して完成車を組み立てるだけの「ノックダウン生産」に転じる他社を尻目に、自社設計にこだわって乗用車を開発。55年、トヨペット・クラウンを発表する。当時隆盛を極めたアメリカ車の模倣が目立ったが、57年、米国への初のサンプル輸出に踏み切った。
 以来、日本を代表する高級セダンとして、長らく庶民の憧れであり続けた。80年代の「いつかはクラウン」というキャッチコピーはあまりに有名。

輸出仕様のトヨペット・クラウン。海外自動車誌から「10年前のシボレーに似てる」と酷評されたという逸話も

輸出仕様のトヨペット・クラウン。海外自動車誌から「10年前のシボレーに似てる」と酷評されたという逸話も

出典:トヨタ博物館

【1968年】国内生産100万台

 高度経済成長まっただ中の60年代半ば、所得の拡大によるマイカーブームで、排気量1リッター前後の大衆車を各メーカーが競って発表する。
 トヨタも、のちに世界的ベストセラーとして屋台骨を支えることになるカローラを、66年に発表。ライバルの日産サニーと激しい販売合戦を繰り広げた。
 また、東京オリンピックの特需で高速道路網の整備も進み、本格的な走行試験が可能な自動車性能試験場を東富士工場に開設。翌67年には、ジャガーEタイプなど欧米スポーツカーに比肩する名車、トヨタ2000GTが発表された。

トヨタ2000GT。特装車のオープンモデルが、映画「007は二度死ぬ」のボンドカーに選ばれた

トヨタ2000GT。特装車のオープンモデルが、映画「007は二度死ぬ」のボンドカーに選ばれた

出典:トヨタ博物館

【1980年】国内生産300万台(世界販売334万台)

 70年代のオイルショックを経て、コンパクトで低燃費な国産車は世界市場を席巻する。トヨタの輸出累計も、79年に1000万台を達成した。
 その一方で、日米間で貿易摩擦が政治問題化。輸出自主規制が続く中、トヨタは84年、GMとの合弁で北米工場を稼働させる。
 VTRやマイコンなどハイテク家電が普及し始める中、81年には、電子制御をふんだんに取り入れた高級クーペのソアラを発表。バブル景気に酔った80年代後半には、デートカーの象徴的存在となる。

初代トヨタ・ソアラ。直線基調の端正なデザインで、暴走族の憧れでもあった

初代トヨタ・ソアラ。直線基調の端正なデザインで、暴走族の憧れでもあった

出典:トヨタ博物館

【1994年】海外生産100万台(世界販売452万台)

 バブル崩壊期の92年。どのメーカーも国内販売台数を大きく減らす中、生産拠点の分散や輸出強化のため、トヨタ自動車北海道と同九州の工場操業を始めた。
 さらに収益向上を狙ってレクサスブランドの高級車を増やし、現地生産分も含めて海外販売比率が上昇。グローバル企業としての存在感が増していく。
 96年には、対米摩擦に配慮し、GMが生産する小型セダン、キャバリエをトヨタブランドで国内発売。ただ、割高な価格に品質が伴わず、販売は不振に終わった。

所ジョージさん出演CMもむなしく、不人気車だったトヨタ・キャバリエ。中身は「トヨタのバッジが付いたアメ車」との評判も

所ジョージさん出演CMもむなしく、不人気車だったトヨタ・キャバリエ。中身は「トヨタのバッジが付いたアメ車」との評判も

出典: トヨタ

【2006年】海外生産400万台(世界販売792万台)

 拡大を続ける中国市場をにらみ、06年、広州でカムリの生産を開始。世界首位を競うライバル、独フォルクスワーゲン(VW)の牙城である中国でのシェア拡大に挑む。
 また同年、ハイブリッドカー(HV)プリウスの販売累計が50万台を突破した。高級車ブランドのレクサスでも、HVのGS450hを投入。ラインナップのHV化を強力に進めた。
 国内外のライバルメーカーも現実的なエコ技術として追従し、相次いでHVを発売。トヨタが業界標準の技術を握り、エコカー開発競争をリードし続ける。

97年発売の初代トヨタ・プリウス。215万円という新車価格は「売れば売るほど赤字」と噂された

97年発売の初代トヨタ・プリウス。215万円という新車価格は「売れば売るほど赤字」と噂された

出典:トヨタ博物館

【2014年】販売台数1023万台、3年連続世界トップ

 08年のリーマン・ショック以降は、北米でのリコール騒動や東日本大震災の影響もあり、増減を繰り返す。しかし、米ビッグスリーがより深刻な打撃を受けると、トヨタが08年に初の販売台数世界首位に。その後もHVやレクサスの好調が後押しし、12年からは3年連続で販売台数世界トップを守った。
 14年には、世界初の市販燃料電池車(FCV)となるミライを発表。さらに、他メーカーのFCV開発を促してマーケットを拡大させる狙いで、関連特許を無償開放する賭けに出た。
 ただ、VWなど欧州勢は、ディーゼルエンジンや電気自動車(EV)にこだわり続け、早期のFCV普及には懐疑的。次世代のエコ技術競争でも、トヨタがHVと同じように主導権を確保できるかどうかが、世界トップを維持するカギになりそうだ。

世界初の市販FCVとなったトヨタ・ミライ。プリウスのように歴史に残る名車になれるか?

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出典: 朝日新聞


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