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お金と仕事

ホンダNSX復活 酷評されたデザイン、それでも中古で3千万円

 ホンダのスポーツカー「NSX」が、10年ぶりに復活する。バブル経済を象徴する高級車として人気を集めた初代NSX。そのカリスマ的人気を甦らせることができるか注目される。

新型NSX(上)と旧型。国産高級スポーツカーの象徴的存在だ
新型NSX(上)と旧型。国産高級スポーツカーの象徴的存在だ 出典: 朝日新聞

 ホンダのスポーツカー「NSX」が、10年ぶりに復活する。米ミシガン州デトロイトで12日に開幕した、北米国際自動車ショーで公開された。景気回復とガソリン価格下落で堅調な米市場でお披露目したのち、今年秋にも北米や中国、日本などで発売する。
 1990年前後のバブル経済を象徴する高級車として人気を集めた初代NSX。そのカリスマ的人気を甦らせることができるか注目される。

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ひときわスパルタンな仕様のタイプR=ホンダ提供
ひときわスパルタンな仕様のタイプR=ホンダ提供 出典: 朝日新聞

 次期型NSXは近年、モーターショーのたびに各地でコンセプトモデルを披露。市販化のタイミングを探っていたが、メーン市場の北米で高級車の売れ行きが好調なことから、今年中の市販を決めた。
 新開発の直噴V6ツインターボエンジンをミッドシップに積み、3モーターでハイブリッド化。電動で4輪を駆動する。北米では現地の高級ブランド「アキュラ」から発売、現地価格は約15万ドルから。

12年のデトロイトショーで披露された、新型のデザインコンセプト=2012年1月9日
12年のデトロイトショーで披露された、新型のデザインコンセプト=2012年1月9日 出典: 朝日新聞

 初代NSXは、創業者・本田宗一郎氏肝いりのスーパースポーツとして、鳴り物入りで90年に発売。量産車初のオールアルミボディーに、3リッターV6エンジンをミッドに積んだ。初期型は軽量化のためにパワーステアリングも省くスパルタンぶりだった。
 「間違いだらけのクルマ選び」シリーズで知られた自動車評論家の故・徳大寺有恒さんも所有し、その性能を「世界一」と大絶賛。ただ、寸詰まりなショートノーズと間延びしたテールのデザインは賛否が分かれ、徳大寺さんは酷評していた。

栃木県警高速隊のNSXパトカー。その動力性能は速度違反取り締まりにも重宝した=2010年9月28日
栃木県警高速隊のNSXパトカー。その動力性能は速度違反取り締まりにも重宝した=2010年9月28日 出典: 朝日新聞

 当時はバブル景気のまっただ中。マクラーレン・ホンダが好成績を挙げていたF1がブームで、相乗効果でホンダのブランドイメージを向上させたが、環境保護の機運が高まる中、各国の排気ガス規制をクリアするのが難しくなり、2005年に生産を終えた。
 オールアルミのボディは腐敗や劣化がしにくく、中古車市場でも値崩れがしないことで有名。現在でも、二十数年落ちで300万円台を維持する個体が多い。さらに、92年と02年に限定発売された、サーキット走行を見据えた硬派仕様の「タイプR」はプレミアが付き、2千万~3千万円で取引されるケースもある。

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