漁師は言った「クジラにやられた」伝統漁追いかけた映画監督の30年

「文化の多様性がどんどん淘汰されている」

初見翔

映画「くじらびと」から=石川梵さん提供

インドネシアで400年前から続く捕鯨のようすを記録したドキュメンタリー映画「くじらびと」が9月に公開されました。手作りの木造船に乗り込み、体ごと海に飛び込みながらマッコウクジラに銛(もり)を打ち込む――。そんな伝統的な漁を営む人びと姿が、ドローンや水中カメラも駆使した迫力ある映像で紹介されています。文化の違いから衝突の火種にもなってきた捕鯨ですが、作品からはグローバル化の中で失われつつあるその土地に根付いた生活が浮かび上がります。30年にわたって現地に通ってきた石川梵監督(61)に映画化のきっかけや苦労を聞きました。

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