アルビノ女子が避け続けた人間関係、「痛み」に向き合わせた芸術家

たとえ傷つけ合っても、誰かとつながる意味

神原 由佳

筆者の神原由佳さん(右)と、現代美術家の渡辺篤さん。手前は、修復のモニュメント「卒業アルバム」(2019年)。いじめを受けて不登校を体験したT氏との共同作品。加害者が写る卒業アルバムをモニュメント化した

生まれつき髪や肌が白い、アルビノの神原由佳さん(26)は、「いつも場の『空気』を読んできた」と話します。「ふつう」と異なる外見のために、排除されることを恐れた過去。他人の言動で傷ついたり、逆に傷つけたりするくらいなら、本音を押し殺してしまえばいい……。そんな価値観を揺さぶったのが、とある現代美術家です。歩くだけで傷つけてしまうアート作品。「共感は幻想。たとえ傷つけ合っても、互いに対話することが必要だ」という言葉。誰かと強くつながるため、あえて「痛み」を引き受けることの意味について、神原さんの言葉でつづってもらいました。

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