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「初めてガラスを美味しそうと思った」〝ホタルイカ〟に富山民も感激
富山では常識の「透明感」とは
ぷっくりと太って、つやつやと透き通ったホタルイカーー。富山湾の春の風物詩のホタルイカが今年は豊漁ですが、それをガラスで再現した〝オブジェ〟が、SNSで話題になっています。27日、新装版が発売されると、わずか30分で「完売」。「かわいい」だけじゃない、その人気の理由を、担当者に聞きました。
《ボイルと生のホタルイカ》
添付された画像には、つやつやに光って透明感があるガラス製の「ホタルイカ」が二つ。左は体が茶色く目が白い《ボイル》、右は透き通った白っぽい《生》です。
この投稿は、「初めてガラスを美味しそうと思ってしまった」「めちゃかわいい!」「ほしい…」「ピアスにしたい」などと反響を呼び、2.7万超のいいねがつきました。
ボイルと生のホタルイカ https://t.co/4iMXHMHutN pic.twitter.com/lVJCif2Prj
— 富山市観光協会 (@toyamacitykanko) April 23, 2024
注目が集まったこの「ホタルイカ」は、いったい何なのか。
富山ガラスの魅力を発信している富山ガラス工房(富山市)のスタッフ、坂井利永(りえ)さんに聞きました。
このガラスのホタルイカは、富山市在住のガラス作家勝木竜二さんが作った小さなオブジェで、取材時は27日の発売に向けて、新パッケージの準備中でした。
「もともと富山ガラス工房のショップで販売していて、『かわいい』と購入される方はいたんですが、そのすごさに気づいたのは、数カ月前にXで投稿したときです。ちょっと反響が大きくて。今回、新たにパッケージを作って大々的に売ろうと言うことになりました」
ガラスのホタルイカが注目を集めた理由を聞くと、坂井さんは「ぷっくりしていて、かわいいからですよね」「あとはホタルイカが豊漁でニュースになっているからかしら…」と答えます。
ここで筆者はふと、疑問に思っていたことを聞いてみました。「ところで、生のホタルイカって、本当に、このガラスの《生》みたいな透明なものなんですか」
東京出身の筆者にとっては、ホタルイカの印象といえば、ボイルされた赤茶色のもの。ガラスのホタルイカで言うと、目が白い《ボイル》の方のみ。Xにあった「おいしそう」の感覚に、あまりピンときていなかったのです。
坂井さんは「そうなんですよ、生のは透明なんです!」と驚き、「このオブジェを見た時、私も『ガラスの透明感とつや感が、ホタルイカの質感とマッチしてる! おいしそう!』って思ってました」と、再現度の高さについて熱弁してくれました。
「富山ではスーパーでも生でホタルイカが売ってるので、透明なのが当たり前。子どものころから、親がゆでてくれるのを隣で待っていて、茶色く色が変わった瞬間に食べるんですよ! これがいっちばん、美味しいんです!!」
この「ガラスのホタルイカ」の人気は、愛らしさに加え、地元でしか味わえない透明感の再現度の高さゆえ。それを知ってガラスのホタルイカを見ると、よだれが出てきます。
そんな坂井さんたちが準備したガラスのホタルイカの新パッケージは、「スーパーで売っているようなパック」。生活に密着したホタルイカ愛を感じます。
お待たせいたしました‼️
— TOYAMA GLASS (@toyamaglass) April 26, 2024
明日4月27日(土)より富山ガラス工房 第二工房にて、ガラスのほたるいかを販売いたします。
スペシャルなパッケージで登場✨
皆様のご来店をお待ちしております。
9:00-16:00
お一人様2点まで。@two_dragonglass#勝木竜二#すしのまちとやま#富山ガラス工房 https://t.co/SpmO5DEEoU pic.twitter.com/5HDzOrV113
一方、富山湾では春の風物詩、ホタルイカの定置網漁が3月に解禁されています。
能登半島地震の影響も心配されていましたが、豊漁で、3月の水揚げは過去70年で最多となったそうです。
春に生まれ、日本海の沖合で育ち、産卵のために翌春、ふたたび富山湾に戻ってくるホタルイカ。
富山市観光協会(@toyamacitykanko)のXでは、「おばあちゃんに教えてもらった」「見た目が最高に美しく美味しい」ホタルイカのゆで方を伝授しています。
この春、富山に行く機会があれば、ホタルイカを味わい、ガラスのホタルイカをお土産に、家でも目を楽しませてみてはいかがでしょうか。
ホタルイカの沖漬けを箸で持ち上げた時の高揚感がたまりません🤤 pic.twitter.com/eNoFImr7Dh
— 富山市観光協会 (@toyamacitykanko) April 25, 2024
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