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死にたいと思った時に思い出してほしい言葉 「心が先に自殺して…」
ある女性が医師に相談した時にかけられた言葉が、ネット上で注目を集めています。
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ある女性が医師に相談した時にかけられた言葉が、ネット上で注目を集めています。
持病がつらくて「死にたい」と思っていた女性。かつて彼女が医師に相談した時にかけられた言葉が、ネット上で注目を集めています。「もしかしたらこの言葉を必要としている誰かに届くかもしれない」。そんな思いで投稿したというツイートについて取材しました。
先月22日、こんなメッセージがツイッター投稿されました。
この投稿に対して、「救われる言葉だと思いました」「気持ちが楽になれそうです」といったコメントが寄せられ、リツイートは6万、いいねは16万を超えています。
わたしは持病があり8年程前までは辛すぎて毎日「死にたい」しか頭にありませんでした。この考えは異常だと思って精神科医に相談したら「死にたいと思うことは本当に自殺しないように心が先に自殺してあなたを守ってる証拠だよ」と言われ目から鱗がボロボロ落ちたのでこの言葉はもっと広まってほしい。
— yoshie@noteのつくりかた本発売中 (@odayakagurashi) 2018年7月21日
このメッセージを投稿したのは、文筆家のyoshieさん。大学卒業後に会社員・イラストレーターを経て、現在はブログや書籍を執筆しています。
23歳の時に病気になって今年で11年目ですが、家族のサポートもあって症状が安定し、かなり回復したそうです。
どのような思いで、このつぶやきを投稿したのか? 詳しく話を聞きました。
――投稿に書かれている当時のことについて教えてください
会社員を退職して、フリーランスのイラストレーターになったころでしたが、とても症状が不安定で、外出も2カ月に1~2回できればいい方、という感じでした。
家で仕事をしながら、ずっとふさぎこんで生きてきましたが、良い精神科医の先生に出会うことができた上、直後にたまたま出かけたイベントで夫に巡り合いました。
夫や先生、家族のサポートのおかげで、どんどん症状が安定して、今ではかなり回復しました。
夫に告白された時に「病気だからたぶんすごく迷惑かける」と言ったら「え、全然大丈夫。さすがに寿命が明日ですとかだったら悩むけどそうじゃないでしょ。俺が支えるよ」とあっけらかんと言われて、この人と出会うために生きてきたんだなと泣いた。そんな夫は今日も隣でスヤスヤ寝ている。幸せだなぁ。
— yoshie@noteのつくりかた本発売中 (@odayakagurashi) 2018年7月28日
――今回の投稿のきっかけは
寝る前にふと「あの時の先生の言葉は印象的だったなぁ」と思い出したのがきっかけです。
ツイッターのフォロワーさんが4000人近くになっていたので、ツイートをすれば、もしかしたらこの言葉を必要としている誰かに届くかもしれない、という思いもありました。
――投稿に込めた思いは
普段は言えない・隠しているけど、実はものすごく現状がつらくて、「死にたい」と思っている方はたくさんいらっしゃると思います。
でも、こんな考えをしている自分はなんて不謹慎なんだろう、親不孝なんだろうと自分を責めてしまいがちなんですよね。
私も精神科の先生の言葉を聞くまで、自分は異常だと思っていたので、同じ思いを抱えている方に、「心があなたを守ってるんだよ」と知ってほしい、自分を責めてしまう人が減ってほしいという願いを込めました。
会社員をやめる時に懇意にしてくれていた人事部長さんが「仕事だけが人生のすべてじゃない。外の世界を楽しんでおいで」と送り出してくれた。
— yoshie@noteのつくりかた本発売中 (@odayakagurashi) 2018年7月29日
スーパーホワイトな会社だったけど、やめる時までホワイトだった。これまで人生いろいろあったけど周りの人には本当に恵まれているので感謝しかない。
――投稿するにあたって心がけた点は
単純にいい言葉だったよ、とツイートするのではなく、当時の自分の状況を織り交ぜることで、より響くものがあるかもしれないというのは意識しました。
悩んでいる人は医療機関で適切な処置を受けてほしい、という思いもあったので、「異常だと思って精神科に相談した」と、今まであえて隠していたことも、そのまま書きました。
――医師の言葉を聞いた直後の思いは
聞いた直後は、「そんな考え方があったのか」と本当に衝撃的でした。ツイートにも書きましたが、まさに目から鱗が落ちたような感覚です。
その後は、「死にたい」と思っても「ああ、心が防衛反応を起こしてるってことは、まだ自分は大丈夫だ」と自然に思えるようになりました。
精神科の先生に相談しなかったら、「死にたい」から「もうだめだ。死のう」に変わっていたかもしれないので、この言葉には本当に救われました。
「つらい」「苦しい」「死にたい」と思ったら、ためらわずに精神科や心療内科を受診してほしいです。
私は大学で心理学を専攻していたので、抵抗なく行くことができましたが、まだまだ遠慮しがちな方は多いと思います。
相性のいい先生に出会うことができれば、とても治療がスムーズに進むので、ぜひ一度足を運んでいただきたいです。
私が病気があっても明るく生きていられるのは、すべて家族の理解や協力があってこそなので、感謝の気持ちは常に持っていたいと思います。
――多くの反響が寄せられていることについては
最初に思っていた「この言葉が届くといいな」という思いが伝わったようで、うれしく思います。
賛否両論いろいろな意見をいただきましたが、私のツイートはあくまでも見解の一つであり、その人にとって必要な言葉は、他にきっとあるはずです。
なので、まずは一人で抱え込まずに誰かに気持ちを吐露できるきっかけになれば一番良いんじゃないかな、と思っています。
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