MENU CLOSE

話題

仕事と子育ての両立、どうしたらいい? 育休復帰後に「部活」で相談

子どものいない社員が「ママパパ応援部」を立ち上げました

8月上旬、ママパパ応援部のイベントで子どもへのAEDの使い方などを学びました
8月上旬、ママパパ応援部のイベントで子どもへのAEDの使い方などを学びました 出典: withnews「子どもが水難事故に遭わないために…備えと救命処置、イベントで学ぶ」

目次

育児休業(育休)から復帰後、仕事と子育てをどう両立していけばいいのか、迷う人もいるでしょう。社内でロールモデルを見つけたくても、きっかけがつかみにくいこともあります。ある人材サービス会社では、社内の「部活動」で復職者同士がつながり、相談しやすい環境を整えているそうです。

【PR】幅広い「見えない」に対応 日常生活の不便を減らすために

「ママパパ応援部」で相談の場

「仕事と子育てを両立している先輩に声を聞く機会がほしい」

「自身のキャリア形成に主体的に取り組みたいけれど、なかなかできない」

人材サービス会社・パーソルキャリア(東京都港区)には、そんな子育て中の社員をサポートする部活「ママパパ応援部」があります。パーソルホールディングス全体では、約200の部活動があるそうです。

ママパパ応援部が立ち上がったのは2024年。もともとは2023年から有志でパネルディスカッションや面談を企画していました。

部長の牧野かれんさんは、こう話します。

「単発の開催ではなく、中長期的につながりをもっていきたいという思いから部活を立ち上げました。当初のメンバー自身が復職後に両立に悩んだ経験があり、同じ悩みを抱える人たちを助けたいという思いがありました」

特に復職後の半年は、仕事と育児の両立に悩みやすく、子どもの体調も崩れやすい時期。そこで、先輩ママやパパと話し、悩みや工夫を共有できる場を設けているそうです。

ママパパ応援部のイベント運営を担当した社員たち。中央が部長の牧野かれんさん
ママパパ応援部のイベント運営を担当した社員たち。中央が部長の牧野かれんさん

「メンター企画」で〝先輩〟が伴走

現在、ママパパ応援部には20~40代の男女約50人が所属。2割が男性で、育休経験者がほとんどです。3人に1人が時短勤務で、管理職の部員もいて幅広い層が交流しています。

主な活動のひとつは、人事部と連携した「ママパパメンター企画」です。春に復職する社員に、仕事と育児を両立してきた〝先輩社員〟が「メンター」となってサポート。9~11月に月1回、1対1で悩み相談やモヤモヤを聞いています。全国の社員が対象のため、面談はオンラインで行うそうです。

部員でなくとも参加することができ、昨春の復職者の2割が面談を希望。9割が女性で、初めての育休からの復職が7割でした。メンターには60人を超える社員が手を挙げたそうです。

8月上旬のイベントでは、麻布消防署の消防士らが講師として参加しました
8月上旬のイベントでは、麻布消防署の消防士らが講師として参加しました 出典:withnews「子どもが水難事故に遭わないために…備えと救命処置、イベントで学ぶ」

入社5年目「部長」の思い

部員の多くは子育てをしていますが、「ママパパ応援部」には子どものいない部員も参加しています。部長の牧野さんにも子どもはいません。

入社5年目の社員で、部員の中では最若手。なぜ仕事と育児の支援をする部活に力を注いでいるのでしょうか? 「個人的な思い」としながらも、次のように話してくれました。

「大学時代、保育園で4年間アルバイトをしていました。7時の開門前から来て待っているママさんがいたんです。その方は夜も(延長保育になる前の)6時ギリギリに走って迎えにきていました」

「もちろん、自分の意志でその働き方を選択しているのであれば良いと思います。しかし、キャリア形成をしたいと思っていたのにできなくなっていたのであれば、社会や会社からできることはないのかなと課題を持っていました」

その経験から「楽しく働くママパパ社員を増やしたい」と部活を立ち上げ、社員をつなげています。

牧野さんは「メンター企画を続けるだけでなく、困ったときに同じ悩みを抱えた仲間と相談・協力でき、前向きに両立に向き合うための後押しとなるコミュニティーを運営していきたい」と話しています。

【関連記事】子どもが水難事故に遭わないために…備えと救命処置、イベントで学ぶ

関連記事

PICKUP PR

PR記事

新着記事

CLOSE

Q 取材リクエストする

取材にご協力頂ける場合はメールアドレスをご記入ください
編集部からご連絡させていただくことがございます