連載
#33 #令和の専業主婦
「昭和的考え令和では…」「働きたくても事情が」〝年収の壁〟考える
男女の賃金格差を広げる原因の一つとも指摘

主にパートタイムで働く既婚女性が、収入をおさえるために就労時間を調整する「年収の壁」が問題となっています。いくつかの「壁」がある中でも、注目されているのが「第3号被保険者制度」が関連する「130万円の壁」です。
朝日新聞が「年収の壁」をテーマに、働く時間を調整する理由や、年収の壁/年金の第3号被保険者制度の今後などについて意見を募ったところ、「共働きが当たり前になってもアップデートされないのはおかしい」専業主婦だったという女性は「(家族から)見下されないためにも社会保険料など払うべき」といったコメントが寄せられました。基礎疾患のある子を持つ親からは「子ども最優先の生活。基礎疾患がある子どもの育児はそれだけでも精神的に厳しい」という声も寄せられました。
「年収の壁」の背景にあるのは、年収130万円以下なら会社員や公務員の配偶者の扶養に入ることで保険料を払わずに基礎年金を受給できる「第3号被保険者制度」で、これが適用されているのは女性がほとんどです。
この制度は、主に専業主婦が無年金になるのを防ぐためにつくられましたが、男女の性別役割分業を前提にした仕組みであり、男女の賃金格差を広げる原因の一つとも指摘されています。
見下されないために払うべき(70代女性)
私は年金生活者ですが、専業主婦でした。主人からも子供からも社会に出ていないと見下され、本当に生きているのがいやになるほどでした。
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