お金と仕事
「パートにならざるを得ない構造」「時代の遺物」〝年収の壁〟考える
男女の賃金格差を広げる原因の一つとも指摘

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男女の賃金格差を広げる原因の一つとも指摘
主にパートタイムで働く既婚女性が、収入をおさえるために就労時間を調整する「年収の壁」が問題となっています。いくつかの「壁」がある中でも、注目されているのが「第3号被保険者制度」が関連する「130万円の壁」です。
朝日新聞が「年収の壁」をテーマに、働く時間を調整する理由や、年収の壁/年金の第3号被保険者制度の今後などについて意見を募ったところ、「自然と選ばされているのが現状」「家族手当が給与明細にあった時代の遺物」といったコメントが寄せられました。現在専業主婦だという人からは「長時間労働のパートナーがいる以上、3号を廃止されては困る」という声もありました。
「年収の壁」の背景にあるのは、年収130万円以下なら会社員や公務員の配偶者の扶養に入ることで保険料を払わずに基礎年金を受給できる「第3号被保険者制度」で、これが適用されているのは女性がほとんどです。
この制度は、主に専業主婦が無年金になるのを防ぐためにつくられましたが、男女の性別役割分業を前提にした仕組みであり、男女の賃金格差を広げる原因の一つとも指摘されています。
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