お金と仕事
夏休み、海外旅行にかける予算はどのぐらい?引き下げになった要因は
旅行先はヨーロッパからアジアへ

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旅行先はヨーロッパからアジアへ
今年の夏、旅行の計画を立てている方もいるのではないでしょうか。調査会社がこの夏の旅行の意向や傾向を調べたところ、海外旅行にかける予算が減っていることや、行き先として人気が高まっている国がみえてきました。
調査会社インテージは6月下旬、17歳から79歳の男女5千人を対象に、今年の夏休み期間(7月19日から9月30日)の予定を調査しました。
調査結果によると、夏休み期間の予算は、全体平均で5万7284円。2023年以降、2年連続減少傾向が続いています。
最近の物価高や円安が「影響する」と答えたのは全体の7割でした。
夏休みの過ごし方として、最も多かったのは「自宅で過ごす」(37.5%)。次に宿泊ありの国内旅行(18.3%)で、最も少なかったのは2.4%(昨年比0.3ポイント増)の海外旅行でした。
夏休みに旅行に出かける予定の人たちは、ここ数年でどう変化しているのでしょうか?
インテージのアナリスト・森恵美子さんに聞くと、「コロナ5類に移行した後、2023年に国内旅行は全体で若干増加したものの、2024年はほぼ前年並み、2025年は物価高・猛暑の影響から微減となっています」と話します。
海外旅行も、コロナ5類移行後の増加はあったものの、その後は若干の増加という結果にとどまっています。
20代の傾向については「2023年から2025年まで、20代は、国内・海外旅行ともに全体に比べて高い割合で予定しています」。ただし、旅行に限らず、他の多くの予定でも他の年代と比べて高い割合だといい、「20代はアクティブです」と分析します。
一方で、海外旅行にかける予算の平均は、2023年から2年連続で減少しました。
2023年は51万3987円、2024年は44万3058円、今年は40万1707円でした。今年の予算額は2023年に比べると2割以上減少していることがわかります。
森さんによると「旅行先としてヨーロッパが減り、アジアが増えたのが要因」と指摘します。
今年の減少は「韓国への旅行がさらに増え、予算を引き下げた」ということで、渡航先が影響していることがわかります。
渡航先のデータをみると、確かにここ3年、韓国だけがわかりやすく増加を続けています。今年は23.7%の人が韓国への旅行を予定しており、次に多いアメリカ・ハワイの13.5%を大きく引き離しています。
調査では、「1ドル何円なら海外旅行に行きたいか」という、為替相場と海外旅行との関係性についても聞いています。
海外旅行に行きたいと思う為替相場は、「全体で50.4%が『100円未満』『110円未満』を希望」。ただ、20代は46.1%と全体よりやや低く、30代では57.7%と高めでした。
森さんは「30代は、家族での旅行を想定する人が増え、よりシビアになると考えられます」と話します。
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