――冒頭のカラーイラストも雰囲気があって素敵です。これは水彩ですか?
はい、透明水彩で描いたものを、デジタルで調整しています。ただ、これは苦労したところでもあって。
本作に登場機会の多いヨシダを描いたんですが、私、「イケメンが描けない」んです(苦笑)。どうしても幼くなってしまい、編集者さんからも「中学生みたい」と言われて、何度も描き直しました。マンガでも四苦八苦したのですが、カラーになるとそれが大変で……。
色味は秋っぽさを意識しています。書店さんによっては、このイラストがポストカードになって付いてくるそうなので、気になる方はぜひ探してみてください。
動物病院がテーマのお話があるということで、出版社さんが作中に登場する猫の「シャケ」の顔写真つき診察券のデザインのショップカードを作ってくれたので、そちらが付いてくる書店さんもあります。
――単行本は基本的にすべて書き下ろしですが、withnewsの連載では、例えば「ワクワク」「ソワソワ」「ドキドキ」など、新刊収録のエピソードを一部、特別に先行して公開していただいていますよね。
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書籍のコマ割りで読むと情報が密に感じられて、全く印象が変わります。一方、withnews版の縦読みでは縦スクロールを意識した表現もあって、スマホでもとても読みやすくなっています。
基本的に、マンガを描くときは、まず紙の本で読むときの読者の方の目の動きを意識して描いています。
漫画家デビューをする前に、本などを読んで、独学でマンガの描き方を勉強している時に、やはり「視線の誘導」が大事だとよく言われていました。それぞれの媒体での読みやすさはずっと意識しています。