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AEDは人の命を救う「かっこいい機械」おもちゃを開発した理由は…
お医者さんごっこのように、小さな頃から「AED」で遊んでいたら、もっと身近に感じてもらえるかも――。そんな思いから、子ども向けの「AEDおもちゃ」を作った会社があります。もともとはAEDのペーパークラフトを無料配布していた会社の社長に、開発の経緯を聞きました。(withnews編集部・水野梓)
「プロの『ここにはこだわりがある』というところも含めて、ペーパークラフトとしては難易度は高いものでしたが、防災イベントなどで配布物として活用してくれる例もあって、役立ててもらってうれしかったです」と坂野さん。
子どもの防災イベントなどでも利用例が増えたため、ニーズに応じて「簡単バージョン」も作成し、ペーパークラフトのバリエーションは4種類になりました。
トイこころ1,000個限定販売!
— さかの|目指せ!おもちゃAED作り (@AEDsamurai) October 31, 2024
販売に向けた予約を開始します。
11/1(金) 19時頃~ 予約開始
販売ページ https://t.co/09wMHgJPNa
税抜3,900円(送料別)
商品発送 2025年2月頃予定
今日19時です。皆様よろしくお願い致します。 pic.twitter.com/TUQNR8sswP
課題感は、ペーパークラフトを制作した時から変わっていないといいます。
「AEDって、人の命を助けるすごい機械ですが、どんな風に動くのか開けるまで分からないしイメージできません。『あそこに設置されているのは知っているけど…』とブラックボックス化しているのではないか、開けるのに勇気がいるのではないかなと思いました。その背中を少し押せたらいいなと思ったんです」
どんなボタンがあるのか、どんな仕組みで動くのか、知っているだけでも「使う」というハードルは下がりそうです。
坂野さんは「そもそも『電気ショック』という言葉ってちょっと怖いですよね。でも実はちゃんと安全機能があって、操作も簡単です。ペーパークラフトもAEDのおもちゃも、身近に感じてほしいという思いからつくっています」と語ります。
「まじめに真剣に学ぶことはもちろん大事ですが、自分の性格上、それが苦手なんですよね(笑)。楽しく学んで、それが誰かの命を助けることにつながったらいいなと思ったんです」
ペーパークラフトは、何度かSNSでバズり、これまで数千のダウンロードがありました。
無料で配布しているため、会社に収入があるわけではありませんが、坂野さんは「もちろん費用はかかっていますが、AEDの認知活動として『これがいい!』と思ってしまったのでしょうがないです」と笑います。
学校関係者などダウンロードした人から「子どもたちに知るきっかけを作ることができました」といったうれしい感想も届いているそうです。
AEDに興味はなかったものの、クラフトが好きな人から「作ってみたら、AEDのつくりについて深く知ることができました」といった声も寄せられました。
坂野さんは「トイこころ」で遊ぶことについて、おもちゃの振動や音・ライトが楽しいという「入り口」から、いつか心肺蘇生の講習の受講につなげていきたい――と夢見ています。
「実際に人を助けるとなった時には、AEDだけではなく心臓マッサージのやり方・人工呼吸のやり方を知っておくこともとても大事です。トイこころが全国各地で実施されている心肺蘇生講習に参加したいという、きっかけになる架け橋的な存在になればと思っています」と語ります。
また、AEDのおもちゃは世界的にも類似商品がないそうで、「医療関係者からは『買って診療室などに飾りたいです』という声ももらいました」と話します。
ペーパークラフトに加えて、おもちゃの開発まで。坂野さんは「人の命を救えて、かつ一般の人も使えるなんて、AEDは見た目も立ち位置もかっこいいなぁと思うんです。そもそもAED自体が好きで、そうじゃないとここまでできません」と笑います。
「ふだんからAEDという言葉を見聞きしていたら、街中でも自然と目に入ってくるようになると思います。自分の好きな機械を、もっと多くの人に知ってもらいたいと思っています」
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