SNSで高知県手結(てい)港の道路が「この世のバグ」「インセプションみたい」として話題になりました。地面に突き刺さっているように見えるこの道路は、どうしてこのような形になっているのでしょうか。地元の自治体を取材すると、ちょっと困った事情もあるようです。( #ふしぎなたてもの 取材班 )
X(旧Twitter)で「人が空想できる全ての出来事は起こりうる現実なんだ」というコメントとともに投稿され、「この世のバグ」「インセプションみたい」として話題になったのが、高知県香南市の手結港可動橋。
もちろん「何かしらの能力者の仕業」というわけではありませんが、地面に突き刺さるように見えるこの道路は、どうしてこのような形になっているのか、不思議です。
同市によれば、これは手結港可動橋(正式名称:高知県手結港臨港道路可動橋)。水上に移動可能な橋を架けることで、船舶などの往来が可能になります。
手結港可動橋は2002年9月に完成。可動橋は長さ約32メートルで、開閉時間は約6分かかるとのことです。警報機が鳴り始めると遮断機が下り、橋はゆっくり上がり始めます。1日のうち約7時間だけ橋として使用することができるそうです。
そんな手結港可動橋は、最近、開閉時に橋桁のジョイントから大量の油が漏れていることが判明。
稼働を継続すると油が湾内に流出し、漁業などに影響が出ることから、修繕工事のため、2024年5月15日より通行止めになっています。工事を担当する高知県中央東土木事務所の担当者によれば、今のところ通行再開の時期は未定ということでした。
これまでにも故障などで、しばらく上がったままの状態になることが度々あり、ネットで話題になってきた手結港可動橋。周辺住民の生活道路でもあるとのことで、また開閉する姿が見られるようになることが待たれます。