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#6 火事に遭ったら?
卵焼き器での揚げ物「大変危険。おやめください」 メーカーの発信
鍋、いため鍋、深型フライパンの場合は、4分目くらいまでが目安です。
揚げ物を調理するときは、油が多く必要です。そんなとき、容量の小さい卵焼き器で調理すれば、使う油の量を抑えられる――?でも、「大変危険です。おやめください」。調理用品などの企画販売を手がける和平フレイズ(新潟県燕市)が注意喚起をしました。詳しく聞きました。
先月、和平フレイズのX公式アカウントに投稿された、卵焼き器で揚げ物調理をする写真に、大きく赤い×印をつけた写真。
この写真には、強い注意喚起の文言が添えられています。
《玉子焼き器を使えば少ない油で調理できて経済的&お手入れも楽ちん!と見かけますが大変危険です。おやめください。油の量が500g以下だと温度が急上昇しやすく火災に繋がる恐れもあります。特にIHは炎が見えていなくてもガス以上にパワーがあります 》
「普通にやってた…」「今度から気をつけます」「やめます」などのコメントが多くつき、実際に誤った調理法をしていたと注意喚起に反応する人も多く見受けられました。
和平フレイズに注意喚起をした理由について聞くと、「過去に『玉子焼き器や小さいフライパンで揚げ物していいですか?』と取材を受けたことがあったり、知らない間に揚げ物調理に適さない自社の商品で揚げ物調理の方法が紹介されていて取り下げてもらったりしたこともありました。また乾燥する季節でもありますので注意喚起しました」とのこと。
同社で扱う家庭用フライパンや鍋の中には、揚げ物専用ではなくても、調理の際に代用できるものがありますが、容量が小さかったり底が浅いものに関しては「不可」としています。
中でも、卵焼き器であれば、世間の認識が「浅くて量が入らなさそう」という共通のものであると考え、今回は卵焼き器での注意喚起をしたのだといいます。
和平フレイズによると、少量の油で揚げ物をすると、「油の温度上昇が早く、発火する恐れがあります」。また、周囲に油がはねやすくなることでやけどの危険があります。
それでも、できる範囲で揚げ物油の節約はしたいと考える人も多いはず。担当者は「揚げ物に対して適正な量を使えば入れすぎた油を抑えられます」といいます。
「当社の揚げ物調理の条件は、最低油量は500グラム。また、その最低油量に加えて、食材が十分浸る量を継ぎ足します」
そのとき注意するのが、条件は使用する深型フライパンなどのサイズや、揚げる食材によって異なることです。「食材に対してちょうど良いサイズのものを選んでほしい」とします。
鍋、いため鍋、深型フライパンの場合は、4分目くらいまでの油を入れると適正の目安になるそうです。
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