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アクスタ、〝推し〟じゃなくても捨てないで! リサイクル呼びかける

コロナで活躍、パーティションもアクリルでできていますが…

アニメの聖地「神田明神」でアクリルグッズの回収イベントが開かれました
アニメの聖地「神田明神」でアクリルグッズの回収イベントが開かれました

目次

アニメやゲームのキャラクター、アイドル、声優などのグッズで定番になっている「アクリルスタンド(アクスタ)」や「アクリルキーホルダー(アクキー)」。中身が見えず、ランダムに入っている場合、〝推し〟以外のグッズが出ることは珍しくありません。交換できる相手がいればいいのですが、もしゴミ箱行きになる場合は、ちょっとお待ちください。実はアクリルグッズもリサイクルできるんです。

◆未来空想新聞2040 5月5日発行!こどもの日は、未来を考える日。◆

「捨てるよりリサイクルがいい」

3月下旬、東京都千代田区の神田明神で、アクリルグッズを回収するイベントが開かれました。

境内の一角に置かれた回収ボックスに、参加者がいらなくなったアクスタやアクキーを入れます。アクスタやアクキーは、アクリルのプレートにキャラクターやタレントがデザインされた「推し活」定番のグッズです。

台湾から日本に旅行中だった会社員の女性(27)は、ツイッターでイベントのことを知り、足を運びました。

日本のアニメやゲームが好きで日本語を勉強したという女性。自宅にはたくさんのアクスタやアクキーがありますが、この日は3年前に800円で買ったアクスタをふたつ持参しました。

「自分の好きなキャラクターではないので、ずっと袋の中に入れたままでした。捨てるよりもリサイクルの方がいいと思います」

持参したアクリルスタンドを回収ボックスへ
持参したアクリルスタンドを回収ボックスへ

アニメグッズ・アイドルグッズとして普及

イベントを開いたのは、化学大手の三菱ケミカルなどからなる「アクリルグッズ等再生利用促進協議会」です。アクリル製品のリサイクル推進活動をするため、2022年12月に設立されました。

三菱ケミカルはマイクロ波を用いたリサイクル技術の開発を進めています。同社によると、リサイクル品の製造工程における二酸化炭素の排出量は、化石資源を原料にする従来品と比べて6、7割削減できる見込みだそうです。

協議会の事務局長で、アニメグッズなどを制作する「ひかりてらす」代表取締役の山田裕介さんは「アクリルグッズの市場規模は爆発的に増えてきている」と指摘します。

「アクスタは10年ほど前からアニメファンの文化として普及してきました。この2、3年は、アイドルのアクスタも売れています。ファンはアクスタを観光地に持って行き、一緒に写真を撮って楽しんでいるようです」

イベントの会場となった神田明神は、アニメ「ラブライブ!」の聖地としても知られています。ファンに親しみある会場で回収イベントを開くことで、多くの人に「アクリルグッズはリサイクルできる」と周知する狙いがありました。

神田明神で開かれたイベントでは、アクリルのリサイクルについて解説するパネルも置かれていました
神田明神で開かれたイベントでは、アクリルのリサイクルについて解説するパネルも置かれていました

コロナ禍で登場したアクリルパーティション

アクリルは推しのグッズだけでなく、コロナ禍で飛沫(ひまつ)防止用のパーティションとしても広く普及しました。

一方で、パーティションを使う機会が少なくなった企業からは、「どう処分したらいいか」「協議会で引き取ってくれるのか」といった問い合わせも増えているそうです。

協議会は、ポストコロナ時代にアクリルパーティションの大量廃棄が社会課題となると想定しています。「現在は回収する仕組みがなく、粗大ごみで出すしかない。早急に仕組み作りをしないといけません」と事務局長の山田さんは話します。

協議会によると、ペットボトルのリサイクル回収率が93%(2022年現在)に対し、アクリルは回収する仕組みが確立されていないため、海外輸出または埋め立てや焼却処分している状況です。

アクリルを再生する流れ
アクリルを再生する流れ

〝日常〟にアクリル回収を

神田明神にアクリル回収ボックスが置かれたのはイベントの当日のみ。現状ではほかに回収する機会はほぼありません。

協議会は今後、市役所など自治体の窓口や大型商業施設、アイドルのライブ会場といった〝日常〟の中に回収ボックスを設置してもらえるように活動していく予定です。

山田さんは「これからもアクリルグッズを楽しむために、地球環境へ貢献していきたい。アクリルはリサイクルできると引き続き告知・啓蒙(けいもう)活動をしていきます」と話しています。

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