新宿ミロードの一区画で、新宿駅の西口と南口を結ぶオープンモール「モザイク通り」が3月25日で営業を終了します。新宿駅西口の地区開発計画によるもので、今後は通行不可に。“近道”として知られるほか、SNSには寄り道やデートの思い出の投稿が集まっています。運営会社らを取材しました。(withnews編集部・朽木誠一郎)
現在、再開発が進む新宿駅西口エリア。小田急電鉄株式会社と東京地下鉄株式会社が共同して推進する「新宿駅西口地区開発計画」により、2022年10月には小田急百貨店新宿店本館が閉店、解体工事が着手され、同店は隣接する新宿西口ハルク内に移転しています。
この計画により、3月25日に営業終了になるのが、小田急新宿駅直上、新宿駅南口直結の商業施設・新宿ミロードの一区画のオープンモール「モザイク通り」。約200m(地図などで計測)の通路と「モール2階」と呼ばれる場所に、ファッションやコスメ、雑貨、カフェなど17軒の小規模な店舗が集まっていました。
新宿駅の西口と南口を結ぶ“近道”として通ったことのある人もいることでしょう。1984年10月4日に開業し、38年超の歴史のあるモザイク通り。
階段とスロープで坂を登り降りする印象的なデザインで、運営する小田急SCディベロップメントによれば、坂倉建築研究所が設計に関わっているとのこと。同研究所は「モザイク通りについては、そのデザインを(同研究所が)手がけた」とします。
小田急SCディベロップメントにより、SNSではモザイク通りやモール2階の思い出を募集する企画も行われ、「学生時代に友人と寄り道した思い出」や、「初めてのデートでイルミネーションを眺めた思い出」などが寄せられました。
営業終了により、モザイク通りは26日から通行不可になります。新宿駅の西口側から南口側に移動するには、今後、京王百貨店前と甲州街道を経由して迂回するように案内されています。
新宿ミロード本館は営業を継続しますが、25年4月以降に解体工事着手予定とされています。敷地には地下5階・地上48階の超高層ビルが建設され、29年度に完成予定です。
残り1日となったモザイク通りの歴史。小田急SCディベロップメントの担当者は「営業終了発表以降大きな反響をいただき、モザイク通りおよびモール2階が様々な世代の様々な想いに溢れた通りであると改めて感じた」「ぜひ足を運んでいただき、最後の時間を楽しんでいただきたい」とコメントしました。