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#155 ○○の世論

WBCへの熱視線、地域差はあった? 意外な質問との関連も…

世論調査を分析すると

WBCで優勝を決めて抱き合って喜ぶ大谷翔平や、ダルビッシュ有ら日本代表の選手たち=西岡臣撮影
WBCで優勝を決めて抱き合って喜ぶ大谷翔平や、ダルビッシュ有ら日本代表の選手たち=西岡臣撮影 出典: 朝日新聞

目次

野球の国際大会、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3大会ぶり3度目の優勝を果たした日本代表。選手の奮闘に拍手喝采を送り、手に汗握り試合に見入るファンも大勢いたと思われます。優勝を決めた22日を前に、朝日新聞が18、19日に実施した世論調査からも、日本勢への熱い視線がうかがえました。一方、偶然の可能性もありますが、波及効果かも、と思わせる現象もみられました。(朝日新聞記者・君島浩)

WBC「楽しみ」東北と大阪府で9割

調査は、東京ドームでの1次ラウンドと準々決勝を終え、マイアミでの準決勝、決勝を前にした時期に行われました。

WBCでの日本の活躍を楽しみにしているかどうかを尋ねたところ、「楽しみにしている」は80%に達しました。「それほどでもない」は18%でした。

地域別にみると、東北で「楽しみにしている」は90%を占めました。「それほどでもない」はわずか7%でした。

メジャーリーグでの活躍同様、二刀流で大会MVPを獲得した大谷翔平選手(エンゼルス)は岩手県出身。さらに昨年パ・リーグで史上最年少の完全試合を達成し、WBCで先発陣の一角を占めた佐々木朗希選手(ロッテ)も同県出身です。

ビデオリサーチによると、日本戦の試合の世帯視聴率(関東地区)は軒並み40%を超えましたが、佐々木選手が登板した3月11日のチェコ戦の岩手地区の視聴率は60%を上回りました。世論調査の結果も、こうした熱気を裏付けていると言えます。

優勝し、トロフィーを手に記念撮影をする栗山英樹監督(中央)=西岡臣撮影
優勝し、トロフィーを手に記念撮影をする栗山英樹監督(中央)=西岡臣撮影 出典: 朝日新聞

一方、大阪府でも「楽しみにしている」は89%にのぼりました。

大阪府出身の選手といえば、ダルビッシュ有選手(パドレス)です。日本チームの兄貴分、選手たちのまとめ役として優勝に貢献しました。

東北高校(仙台市)時代に甲子園で活躍していますので、東北人にも親しまれている選手です。

世論調査結果を男女別にみると、「楽しみにしている」は男性81%、女性80%とほぼ同じでしたが、年代別では少し差がみられました。

 

40代以下は80%より低く、30代は69%と唯一60%台になりました。

それに対し、50代以上は80%を超え、70歳以上では89%を占めました。

中高年の圧倒的な野球人気を示すと同時に、サッカーなど他のスポーツにも目を向けている若い世代との温度差が感じられます。

内閣支持率とパラレルの関係?

さて、この年代別の傾向を眺めていると、別の数字の傾向と似ていることに気づきました。

それは今回の岸田文雄内閣の支持率です。

支持率は全体では40%で、前回2月調査の35%から上昇しました。

40代以下は40%より低く、30代は24%と唯一20%台になりました。それに対し、50代以上は40%を超え、70歳以上では51%を占めました。

 

折れ線グラフにするとよく分かりますが、WBCで日本の活躍を「楽しみにしている」という人の割合と内閣支持率を年代別に並べると、ほぼパラレルになっています。

 

また、WBCで日本の活躍を「楽しみにしている」という人の内閣支持率は45%と高め、不支持率は47%と低めで、拮抗しています。

一方で「それほどでもない」という人の内閣支持率は20%とかなり低く、不支持率は62%と3倍以上になっています。

 

古代ローマ時代、市民が権力者から与えられた食べ物と娯楽に満足し、政治に無関心になったことを揶揄した「パンとサーカス」という言葉があります。

イベントの熱狂が政治への不満をやわらげたのではという推測も、大会を巡る話のタネにはなるかもしれません。

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